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「人知の限界」を補う 一億語の日本語データベース

前川喜久雄 国立国語研究所 言語資源研究系 系長・教授

2010年01月26日  RSS 

まえかわ・きくお:1956年京都生まれ、上智大学大学院博士後期課程中退。鳥取大学講師、国立国語研究所研究員等を経て現職。明治時代以降の日本語をデータベース化する「KOTONOHA」計画を推進。その一部として「現代日本語書き言葉均衡コーパス」を構築中。文部科学省科学研究費特定領域研究「日本語コーパス」領域代表者。著書/共著に、『岩波講座 言語の科学 2 音声』(岩波書店、1998年)、『The Oxford Handbook of Japanese Linguistics』(Oxford University Press、2008年)などがある(撮影:皆木 優子)
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 「そびえる」という動詞がある。この語は常に「そびえている」という形で、状態を表すのに使う──かの金田一春彦氏は、後の日本語学に多大な影響を与えた有名な論文でこう書いた。

 だが、これは正しくない。前川氏が構築中の「現代日本語書き言葉均衡コーパス」を調べれば、“山がそびえる”のような用例がすぐ見つかる。「あれほどの天才でも、すべての日本語を知っているわけではない。人知には限界がある」。だからこそコーパスが必要なのだ、と前川氏は言う。

出展:日経パソコン 2009年11月23日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


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