米Google Inc.が中国事業の見直しを示唆したというニュース(ブログ記事,Tech-On!関連記事)は今なお,産業界などに波紋を広げ続けている。最終的にどのような結末になるのか,まだ見えない状況だ。Google社がこうした行動に出た背景として,同社が中国市場で大きな成功を収めていなかったからというシニカルな意見がある。これに対して私は,同社の米国における存在感や社内のアイデンティティーを守ることが,今回の行動に至った一つの重要な点ではないかと考えている。
1998年に設立されたGoogle社は,当時,米Stanford Universityの大学院生だったLarry Page氏とSergey Brin氏の発想から生まれた。彼らは設立に際して,理想主義的な考えをいくつも盛り込んだ。その考えの基本は,有名なモットーである「don't be evil(悪いことをしない)」(社内の行動準則)に要約できる。この考え方はGoogle社に対する世間のイメージ向上につながった。また,シリコンバレーで働く技術者たちの多くは,技術を通して世の中を正しい方向へ持っていくことは可能だと信じている。このため,Google社の“良い”イメージは,同社が優秀な人材を獲得するためにも役立っているようにみえる。
しかし,設立から時間が経過してGoogle社の事業規模が大きくなると共に,モットーである“don't be evil”が波紋を呼ぶケースも出てきた。
















