「IT投資」という言い方に異議あり──。シグマクシス 代表取締役CEOの倉重英樹氏は,「ITと経営はいまや不可分。ITだけを取り出して投資を検討するのは無意味」と提言する。(聞き手は,田中 淳=ITpro)
日本企業のIT投資の現状をどう見ていますか。
「IT投資」という言葉はものすごく古いと感じます。ITにお金を使ってリターンを得るというのは,20年くらい前に終わっているのではないかと。そもそも,IT投資と言うときの「IT」とは何を想定しているのでしょう。例えば,紙の文書はIT投資の対象に入りますか,入りませんか。
一般には入りませんね。
でも,紙は“インフォメーション・テクノロジ”です。ところがITと呼ばれるものの中には,コピーは含まれていないし,紙も入っていない。我々はIT投資という言葉を非常に不確実な意味で使っているのです。リターンうんぬんを言うには,ITの定義がいい加減すぎるのではないでしょうか。
コンピュータが世に出て70年ほどになります。当初,コンピュータ導入のメリットは合理化でした。高性能で高価なコンピュータが,人間に代わって業務を処理することでスピードを上げるという形です。
出展:ITpro Magazine Vol.4(2009年秋号) p.14-15ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
















