大規模農産物直売所ほど販売効率が大きくなる――農林水産省直轄の政策研究機関である農林水産政策研究所では、2年間をかけて農産物直売所(以下、直売所と略)の取り組みについて経済的な面から調査を行った。
そして、2009年10月31日発行の『農林水産政策研究 第16号』に「農産物直売所の経済分析」というリポート記事を掲載した。今回のリポートでは、直売所の本格的な初めての調査であると同時に、直売所がもたらす経済的なメリットなどを具体的に調べているのが大きな特徴だ。
農村を活性化し、地産地消を促す仕組みとして直売所への注目は高まっている。しかし、全体像となると見えないところが多分にある。理由は、全国レベルで直売所の本格的な調査が行われてこなかったことにある。そういう意味でも、今回、初めて直売所の統計データをまとめて本格的に分析した点は見逃せない。
調査の対象となった直売所は、無人の施設や自動車などによる移動販売を除いて全国に1万3000カ所以上存在する(2005年農業センサスの農山村地域調査では1万3538カ所)。
直売所は大きく2種類に分かれる。まずは、グループで運営している小規模な直売所で、いわゆる“売り子”を当番制で行い、それなりに活性化している。もうひとつが農業協同組合(以下、農協と略:JA全中、JA全農など含む)や市町村などが運営する大規模な直売所で、機能分担が進み、効率化されていることが多い。
「直売所全体の売上高は増加傾向にありますが、最近では、経済的なメリットが大きい大規模化の傾向が強まっています」と農林水産政策研究所の総括上席研究官である香月敏孝氏は語る。
このように経済的な側面を調べた同リポートからは、直売所が新規雇用の受け皿となり得るかが見えてくるのが分かる。
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