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電子・機械

日本を席巻した非接触ICカード、開発のきっかけは「宅配便」(上)

非接触ICカード「FeliCa」の開発 第1回

2009年11月17日

 「ピピッ」「シャリーン」

 ICカードをかざして改札機を通過したり、お金を支払ったり…。JRグループの「Suica」や「ICOCA」、首都圏の鉄道23事業者とバス31事業者が利用する「PASMO」。ビットワレットが運営する「Edy」やセブン-イレブンの店舗で使える「nanaco」。電子乗車券や電子マネーに使う非接触ICカードは、今や日常生活に欠かせないものになった。

 これらのカードに埋め込んであるのが、ソニーの非接触ICカード技術「FeliCa」に対応したICチップである。現在までに、全世界で2億個以上のFeliCa対応チップが出荷された。

 このICチップは、カードに形成したアンテナと接続してあり、カード・リーダーと無線でデータを送受信できる。リーダーにカードを近づけてから認証やデータ読み書きが完了するまで、わずか0.1秒。この間に電子マネーの支払いや定期券利用の処理を完了できる。カード自身は電池を持たず、リーダーからの送信波を電力に変換して動作するので、電池切れの心配がない。 FeliCaの開発が始まったのは、今から20年前、1987年のことである。世界を変えた多くの発明がそうであったように、開発スタート時に目指した用途は、今とは全く違っていた。

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