産業能率大学のアンケート調査によると、企業の人事担当者の7割は、中堅社員(入社5―10年の社員)に「後輩の指導や育成」の役割を果たすよう求めている。しかし自社の中堅社員が実際に後輩の育成を「遂行している」と評価した人事担当者は全体の3分の1にとどまった。
人事担当者に中堅社員の役割として特に重要だと思うものを聞いたところ、「後輩の指導や育成」という回答が72.5%で、「自業務の改善」(56.5%)や「目標達成に向けた計画構築」「職場の活性化」(ともに55.1%)を大きく上回った。
一方で自社の中堅社員について評価を尋ねると、後輩の指導や育成の役割を「遂行している」という回答は2.9%にとどまり、「やや遂行している」が31.9%だった。「あまり遂行していない」は56.5%、「遂行していない」は7.2%だった。
これに対し、自業務の改善や計画構築、職場の活性化といった役割は、過半数の企業が「遂行している」または「やや遂行している」と評価した。中堅社員は仕事の処理は得意だが、後輩社員への働きかけが顕著に不足していると、産業能率大は分析している。
企業が中堅社員育成のためにとっている教育的な施策を聞くと、「階層別の役割認識研修」という回答が最も多く50.7%、次いで「自己啓発支援」が47.8%だった。社内制度としては55.1%の企業がOJT(職場内教育)制度を整えているが、メンター制度(23.2%)やプロジェクトリーダー制度(7.2%)などより踏み込んだ取り組みは比較的少なかったという。
調査は2月10日に、中堅社員育成に関するフォーラムの参加者を対象に実施した。有効回答数は69。
■関連情報
・産業能率大学のWebサイト http://www.sanno.ac.jp/















