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古森義久:オバマ当選の明と暗を展望する

2008年11月18日  RSS 

 米国の第44代大統領に民主党のバラク・フセイン・オバマ氏が当選してから早くも2週間――米国内ではなお深刻化する金融危機やその背後にある経済不況が絡んで、政治の新しい展開が社会全般に激しい興奮と動揺や、期待と不安など錯綜した反応を生んでいる。

 初の黒人大統領、47歳の新進、大統領としてはいまだかつてないほどの未経験というオバマ氏が超大国の米国にどんな統治をもたらすのか。今の米国はいろいろな意味で歴史の曲がり角と評しても、決して誇張ではないだろう。だがオバマ氏の当選、そして次期大統領への就任という時代のうねりには明るい部分もあれば、暗い局面もある。

 オバマ時代の幕開けを前に、その展望の明暗を眺めてみよう。

圧勝オバマに冷めやらぬ興奮

 オバマ氏は11月4日の投票で共和党のジョン・マケイン候補に対し、確実な勝利を飾った。民主主義における選挙という国民の審判の結果は究極の重みを持つ。米国民の多数派は明らかにオバマ新大統領の下での「変革」や「希望」という政治路線を選び、信を託したのである。

 オバマ氏の勝利は「地すべり」とまでは呼べないまでも、圧勝だった。オバマ氏は全米で大統領の選出を左右する選挙人の獲得ではマケイン氏に対し364対162という大差で勝利をおさめた。大統領選挙では合計50の州と首都のワシントンDCに、人口に合わせてそれぞれ選挙人を選ぶ権利が付され、その選挙人が最終的には大統領を選出する仕組みとなっている。大部分の州では1票でも得票の多い候補がその州の選挙人全員を獲得する。全米50州のうちオバマ氏が選挙人を獲得した州が28とワシントンDC、マケイン氏が勝ったのは21州だった。11月18日の時点ではミズーリ州がまだ確定していない。


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