前回の「金運のピークを知る」と前々回の「自分の報酬の上げ方」では、お金の話について書きました。まだ続きます。今回はカヤックのメイン事業である受託開発における対価について。
まず、Web業界における受託開発費がどのように決まっているのか、という話。
Web制作の開発費は、「工数」で出す方法が一般的です。工数とは、作業量を表す言葉で、例えば、デザイナーがその仕事に10日間の時間を費やすとすると、工数を「10日」と見積もります。
そして、デザイナーを1日稼動する時の単価を決めて、そこに工数をかけて開発費の見積もりを出します(例:1日10万円で工数が10日の場合、10万円×10日=100万円となります)。もちろん、1日当たりの単価は職種ごと、その人のレベルごとに違います。工数はWebサイトの各ページや各機能を細分化して割り出します。
現在、カヤックもこの方式で見積もりを出しています。
ですが、実はカヤックの創業期は、この方法で見積りをしていませんでした。それは、工数で見積もると矛盾が生まれると思っていたからです。だって、工数で見積もってしまうと、仕事が遅い人ほど、工数がかかるので見積もり額は高くなる。仕事が早い人は早く仕事が終わるから安くなる。これはおかしい。
もちろん、そんな単純な話ではなく、そういった矛盾がないように、単価は人それぞれ違う(1日10万円の人と1日5万円のスキルの人がいる)という前提で、どのレベルの人がアサインされるかによって見積もりを変え、より正確な工数見積もりを出します。
ですが、なかなか計算通りにはいきません。一人ひとりが必ずしも自分にあったレベルの仕事ばかりをやるわけではありませんから。成熟した産業であれば、ある程度分業化が進んでいるので、自分の担当すべき領域の職能の単価がびしっと決まっているかもしれません。ですが、カヤック創業期のWeb業界は、日進月歩だったので、計算通りにいかないことが多かったのです。
そんな理由から、当初は工数計算をせず、この機能だからいくら、という比較的自身の感覚を頼り、相場感を見ながら手探りに見積もる方法を取っていました。
でも今は、Web業界も仕事が細分化されて分業化が進んできたので、以前よりも正確な工数が見えるようになってきました。従って今は、一般的な計算方法を取るようになりました。














