ビジネスでは論理的な思考が大切なのは当然だが、非論理的な思考も大切になる。与えられたデータや条件を基にどれだけ論理的に考えても、全く答えが見つからないことがある。最も重要なデータが入手できない状況下で最善の決断が求められる時や、従来にない発想で困難な状況を打開しなくてはならない時、通常の論理的思考では歯が立たない。ある種、奇想天外な発想が問題解決のきっかけになる。
こんな例がある。インテルといえばパソコンの頭脳といえるプロセッサーの製造メーカーとして有名だ。1985年当時、インテルの主力事業はメモリーチップの製造だったが、日本の追い上げで利益が出づらくなっていた。どうしたか。
創業者のグローブとムーアは打開策をいろいろ探ったが良いアイデアは出なかった。最後にグローブはつぶやいた。
「我々がクビになったら、新しい経営者は何をするだろうか?」
投げやりとも思える問いかけに、ムーアは
「もうからないメモリーチップ事業から撤退するんじゃないかな」
と気楽に答えた。そして、2人ははっとした。正解はそこにあった。以降インテルはプロセッサー製造に集中した。
初心忘るべからず。実際に経営者が、想像の上とはいえ、いったん自分の立場を放り出して考えてみたら新しい視点が開けた例だ。もちろん、市場動向などを論理的に押しつめていっても同じ答えが出たかもしれない。だが、論理思考そのものに自分のポジションが暗黙に組み込まれていて解決の障害になることも多いものだ。
非論理的な問題解決思考の訓練に役立つのが、通称「ウミガメのスープ」と呼ばれているシチュエーションパズルだ。水平思考パズルとも呼ばれている。このタイプのパズルで日本で一番よく知られているのが「ウミガメのスープ」という問題なので、この名称で代表的に呼ばれている。
全く不可解な問題で、論理的な思考から答えはでない。答えはご存じの方も多いと思うが、知らない方の興を削ぐといけないのでここには書かない。ネットで調べても解答は見つかるだろう。






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