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キャリワカ

Associe インタビュー

職務経歴書と面談で、その人の仕事ぶりが分かります

エレクセ・パートナーズ代表取締役、永禮弘之さんに聞く(2)

2009年11月27日

 エレクセ・パートナーズ代表取締役であり、人材コンサルタントの永禮弘之さんは、その著書『強い会社は社員が偉い』(日経BP社)や、「日経ビジネスオンライン」の連載「野々村人事部長の歳時記2〜人事部長100人とつくるコラム」などで、企業経営、人事、社員の働き方について様々な提言をしている。

 前回に続き今回は、「雇われる力」「事業を営む力」についてお話しいただく。

(聞き手:アソシエオンライン プロデューサー 大塚 葉)

――不況になると、失業しないために「なんとしてでも会社にしがみつき、生き残れ」という意見を言う人もいますが、これについてはどう思われますか?

講演をするエレクセ・パートナーズ代表取締役の永禮弘之(ながれ・ひろゆき)さん(写真:山田 愼二)

永禮 短期的には、そういう考え方もあると思います。いまだにキャリアの軸が定まっていない人たちがこの時点で職を失ってしまうと、キャリアの軸もできなくなり、その後の学習もできなくなる。その場合は、今の会社にじっとしがみついて「雇われる力」または「生きる力」を上げていく方がいいと思います。

 「雇われる力」は英語ではemployabilityと言います。若い頃は、今勤めている会社で求められる能力や経験があるかという視点での「雇われる力」が大事です。だんだん会社に「雇われる力」が上がってくると、次はプロとして、「自分で仕事を作る力」「自らが事業を営む力」」という次元に変わっていきます。

 若い人は、雇われる力がまだ身についていないので、その状態で世間の荒波に放り出されてしまうと生き残れない。そういう人は、不況期のように次の仕事を探すのが厳しい時期には、今勤める会社にしがみついていた方がいいということでしょうね。

 何歳くらいで、「雇われる力」が「自分で仕事を作る力」や「事業を営む力」に変わるのかは、一概には言えませんが、30代後半くらいでしょうか。私自身が人を雇う立場を8年くらいやってきて感じるのは、30代中盤以降の人は10〜15年働いてきているわけです。その段階でどこまでプロのレベルになっているかは、自分なりのキャリアの軸を持っているか否かで、歴然と違いが出てきます。40歳になってもキャリアの軸が定まっていないと、そろそろまずいかもしれませんね。

――面接などで、相手がプロと分かるのはどんな時ですか。

永禮 履歴書に記された職務経歴の話し方で分かります。その人なりのキャリアのストーリーがあり、その中に明確な軸があって、それに沿ってストーリーがはっきりと見える人と、ストーリーがあまり感じられない人がいます。

 例えば、いくつか職場を変えている人の中には、一つの仕事に携わる期間が短すぎたり、経験している仕事が断片的で一貫性がなかったりする場合があります。目先のこと(お金や目先の仕事の面白さ)に惑わされてきたのだと分かります。逆に仕事内容は一見バラバラに見えても、話をしていてその人なりのストーリーがあれば、納得することもあります。

 ただ、職務経歴書だけでは分からないこともあります。もう1つ、面接で私が必ず確かめるのが、その人の職業観ですね。例えば「どんな仕事で、どんな達成感を味わったのか」「仕事上いつも心がけていること、大切にしていることは何か」と聞くと、その人の仕事ぶり、生き様のようなものが分かります。

 この質問に対して、抽象的なことを言う人は、職業人生についてあまり深く考えていないですね。ストーリーがうまく感じられる人でも、職業観を聞いた時点で話にリアリティが欠けてしまい、底の浅さを感じてしまうこともあります。

 近々予定しているセミナー(文末に掲載)では、様々な分野で成功している人に、キャリアの軸の作り方、キャリアの転換点などについてお聞きしようと思っています。私の場合は、失業で転機が訪れましたが、皆がはっきりとした転換点を持っているわけではないかもしれません。人によっていろいろだと思います。ただ、大切なのはどうやってキャリアの軸を定めたのかだと思うのです。

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