10年以上論理思考を教えてきた経験から思うのは、授業中にノートを取らない人ほど伸びるということです。頭がいいからノートを取らなくても覚えられる、ということではありません。またこのことは、論理思考だけでなく、例えばMBAで教えるような科目の多くにもあてはまります。
どういうことかというと、まず一つは、こういったタイプのクラスではノートを取るべきことが、あまり話されていないということです。知識は本で得られますし、後で読み返すべきことは資料を配られることが多い。もう一つは、ノートを取るためのエネルギーを考えることに向け、それを先生の考え方とチェックしてみることこそが教室でやるべきことだからです。
でも、クラスでこういう話をする前は、教室中からシャカシャカとノートを取る音が聞こえてきます。学生時代の習慣からそうなるのでしょう。そして上の話をすると、ぴたっとその音が止まります。しかしもし、
・自分の目的をしっかり意識できていて、
・その目的のためにどういう手段が有効かを考えた結果、
話の前からノートを取らない(あるいは逆になんらかの理由があって取っている)人がいたら、その人はなかなかのロジカルシンカーだと思います。
前置きが長くなりましたが、今回のテーマは目的をがっちり押さえることです。前回の「目的をうまく押さえるには(相手編)」に続いて自分編ですね。自分のやることの目的を押さえ続けるなんて、当たり前のように見えますが、実はけっこう難しいことです。また、逆にこれができている人は高いパフォーマンスを上げるとともに、「ぶれない人」「本質を押さえて行動する人」と評価されているように思います。
感情的になったら負け
本来の目的を忘れてしまうケースで、分かりやすくありがちなのは「感情的になって」というものでしょう。しかも皮肉なことに、一生懸命になるほどそうなったりします。例えば、二人の門出となる結婚式を良いものにしようと準備しているはずが、親や本人たちの意見がぶつかり合い、けんかになってしまう。日常生活の中、近しい間ほどこういうことは起きやすく、僕も家での言動をよく反省しています(まだまだ人間できていないですね)。
一方、スポーツの世界では逆にこれを利用することもありますね。相手を挑発していらつかせる。サッカーなどを見ていて、「なんでここであんな反則をするかな!」と思うことがありますが、おそらく本人はかっとなって思わず体が動いてしまうのでしょう。結果として相手にチャンスを与えてしまうという、不本意な結果になります。














