ロジカルシンキングの達人になる

2009年11月6日

【29】事例:右脳と左脳のコラボレーション

感じていることを論理思考で形にする

 論理思考というと、感性・アートとは縁遠いものというイメージがあります。しかし実は、これらを組み合わせることはとても有用で、例えばコミュニケーションを大きくパワーアップできます。今回は、SCHOOL OF 未来図の教室をデザインした時の事例を使って、そんな話をしてみたいと思います。

 なお、表題の右脳・左脳とは、近年、
 ・右脳=感性、感覚的なものを主につかさどる
 ・左脳=思考、合理的なものを主につかさどる
と、言われていることを指します。脳科学的にはいろいろ議論があるようですが、そのあたりは置いといて、上のような意味で捉えていきます。

教室をメディアにできないか

 数年前、教室を移転するにあたって、ふと思いついたことがありました。単に一般的な教室の雰囲気にするのではなく、自分たちの考えていることを伝えるような空間デザインにできないか。つまり、教室をメディアにできないか。

 例えば英語のクラスの中で、日本について話すことがよくあります。その時、ふと教室を見渡すと、純和風なわけではないのに日本の持っている美を感じられるとか、それと同時に世界とのつながりもどこか感じられるとか。と同時に、SCHOOL OF 未来図らしさ、例えば学ぶことは楽しいとか、未来につながる雰囲気がどこかにある、といったデザインにできないか…。

 そこで、受講生の中から2人の人に協力してもらって、プロジェクトがスタートしました。1人はグラフィックデザイナーを本職とするAさんで、それまでもホームページやロゴのデザインでいい仕事をしてもらっていました。インテリアは本来の守備範囲ではありませんが、彼のデザインへの「翻訳力」は非常に高いものがあると思っていたので、今回もお願いしたのでした。

 もう1人はインテリアメーカー勤務のBさんで、インテリアの面から、やりたいことをしかも経済的に実現する具体的なアイデアを出す役割を担ってもらいました。「教室をメディアにする」と言っても、そこに大きな金額をかけるのは本意ではないので、「それならホームセンターで手に入れられるこういうものが使えるよ」といった情報がとても有用でした。

 こうして、
 ・SCHOOL OF 未来図的なメッセージを持っていて、
 ・未来に持って行きたい日本らしさを持った
教室づくりがスタートしました。

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著者プロフィール

高橋 俊之(たかはし・としゆき)
「SCHOOL OF 未来図」代表。
一橋大学法学部卒、ミシガン大学経営大学院修士課程(MBA)修了。情報機器系ベンチャー企業を経て株式会社グロービスに加わり執行役員、グロービス・マネジメント・スクール(GMS)統括責任者などを務める。同スクールではクリティカル・シンキング・クラスの講師も務め、1000人以上の受講生を担当、カリキュラムの開発・改良にも携わる。並行してネット上の知識創造メディア&コミュニティ「知恵市場」を主宰。2001年からは独立、知恵市場、GMS講師のほか、新しい教育手法による「英語のシャワー」を主宰。2005年、活動を統合し「SCHOOL OF 未来図」として創立。現在、日本工業大学専門職大学院(MOT)客員教授、立教大学経営学部兼任講師も務める。著書に「やりたいことを実現する 実践論理思考」などがある。

このコラムについて

ロジカルシンキングの達人になる

難解な専門用語に振り回されずに、ロジカルシンキング(論理思考)を身につける−−。それがこのコラムの目的です。日々のニュースや身の回りの出来事を題材に、論理的に考えるための手順をお伝えします。「考える」ことは楽しいと実感してください。

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