アフリカの新興国で法律整備を手伝い、世界の人権問題に取り組む。 様々な難関を突破してきた弁護士、土井香苗さんの行動と思考を解明し、困難に直面しても決してくじけない、タフなアピール術を体得しよう。

Kanae Doi
1975年生まれ。96年東京大学法学部在学中に司法試験に合格。97年アフリカ・エリトリアの法務省で、ボランティアとして法律作りに携わる。2000年弁護士登録。2005年米ニューヨーク大学ロースクールに留学。2006年国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのニューヨーク本部のフェローになる。 2009年4月同東京オフィスを設立。
(写真:澤田聖司)
相手に利益を与えて、やりたいことをアピールするのではなく、相手の利益にならないことをアピールによって実現するという、最難関のスキルを紹介する。
土井香苗さんは国際的な人権問題の解決に取り組むNGO、ヒューマン・ライツ・ウォッチの日本代表で弁護士である。これまでにアピール力で難関をクリアした場面は4回ある。
1回目は、独立したばかりのアフリカの新興国、エリトリアを訪れ、法務大臣に「法律整備のお手伝いをしたい」と直談判した時。2回目は、検察官を志望したところ、暗黙の“女性枠”が存在することを知り、法務省に抗議した時。3回目は、ヒューマン・ライツ・ウォッチの東京オフィスを設立するに当たり、資金援助を募った時。4回目は、世界中の国々の人権問題を解決するための現在の活動。
土井さんの行動と思考を追っていくと、私たちの多くがアピールの初期段階でつまずいていることに気づく。能力以前に思考のクセに問題があるのだ。そこをまずクリアしないことにはアピールという行動に移れない。
行動についても、さすがは弁護士。実に交渉が巧みだ。ビジネスの現場に取り入れれば、あなたのアピール力は高まるに違いない。














