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勝間和代:プロジェクトマネジメントに埋没費用と中間目標値の考え方を取り入れよう!(1/3ページ)

第28回 八ツ場ダム建設中止

2009.11.04

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八ツ場ダム建設中止の可否を巡って、様々な意見が錯綜している。既に相当なお金や時間を費やした計画が、あまり成果を上げなかった場合、中止か続行かをどうやって決めればいいか。答えを出すための考え方を教える。

 鳩山由紀夫内閣が建設中止を表明した群馬県・八ツ場ダムについて、賛否が分かれ、激しい論戦が繰り広げられています。今回はこのニュースを題材に、お金や時間を投じたけれども、成果が見えにくいものについて、どうやって中止か続行かを決めればいいのか、考えていきましょう。

 八ツ場ダムの建設は、台風被害による治水対策と水不足に対応すべく計画されました。しかし、反対運動が激しいうえに、工事も難航し、計画がスタートしてから 50年以上経った現在も、まだダム本体の本工事には着手できていません。総事業費も当初予定の2倍以上に膨らんでいます。

 民主党はマニフェストで、これまでの政権との違いを打ち出そうとしました。この八ツ場ダムも、「時代に合わない国の大型直轄事業の象徴」としてマニフェストで中止を訴えた案件です。前原誠司国土交通大臣は現地視察の後も、その方針を変えていません。建設中止に伴い、新法を2010年の通常国会に提出し、地元への補償措置を定める予定です。

 しかし、八ツ場ダムの場合、建設予定地の住民の多くを既に移転させています。苦渋の選択で代替地転居と事業執行を受け入れた関係者の多くは、「今回の決定についてほとんど説明がなく、納得いかない」と主張、民主党の方針と対立しています。

 現在見込まれる八ツ場ダムの総事業費約4600億円のうち、7割に当たる3210億円は既に執行済みです。建設を中止すると、この投入コストは今後、リターンを生まない無駄な投資になります。この投資はこれまで、利水や治水で便益を受ける都県が約1400億円を負担し、残りを国費で賄ってきました。

 中止した場合、地元住民の生活再建関連事業に770億円かかります。また、事業費の一部を負担してきた川下の6都県のうち、東京都知事ら5人の知事が、今回の決定については「中止するなら、これまで支払った負担金を返還してほしい」と表明しており、地方自治体の負担金についても返還の検討が必要になります。

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