スキルアップ最前線

2009年11月2日

叩かれずに“出る杭”になる流儀 〜日本人が好む「京都型」「農村型」

人生を変えるアピール術【1】

仕事に勉強に、日々寸暇を惜しんでガンバっているビジネスパーソンたち。
それなのに上司は認めてくれないし、スキルも大して向上しない。
将来への不安ばかりが増していく…。
等身大の自分で一生懸命に生きるのも素晴らしいけれど、それで未来が何も変わらないのは空しくないか。
ほんの少しだけワザを使ってみよう。
自分を強く、魅力的に見せて、相手に効果的にアピールするテクニックだ。
そうすれば、今より大きなチャンスをつかむことができる。
周囲の評価やスキルは後からついてくる。
あなたの人生を変える、ちょっとしたコツを紹介しよう。

理想はWin-Win、
せめてWin-Indifferenceを目指そう。Win-Lossは絶対に避ける。

太田 肇
Hajime Ota

同志社大学政策学部教授

1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。京都大学で経済学博士を取得。国家公務員、地方公務員を経験した後、三重大学人文学部助教授、滋賀大学経済学部教授などを経て2004年から現職。専門は組織論、人事管理論。著書に『承認欲求』『認められる力』など。
(写真:澤田聖司)

 自分をアピールしたら周囲から反感を買った。あるいはアピールする人に対して反感を抱いたことがある。そんな経験がある人は少なくないだろう。それは次のようなケースではなかったか。

 「功績は確かにすごいが、日頃の態度や働き方に問題がある」

 アピールしないことには人は認めてくれないが、アピールの仕方によっては逆効果になりかねない。この特集では効果的なアピールの仕方を紹介していく。その前に私たち日本人のアピールに対する考え方の特徴を知っておこう。

 「出る杭は打たれる」という諺があるように、日本の社会は集団から突出しようとする者を叩こうとしがちだ。それは「誰もが周りから認められたがっていることの裏返し」と同志社大学教授の太田肇さんは指摘する。

 以前の日本企業なら、“異能”を押さえつけ、チームワークを重んじ、決まった仕事をこなしていれば成果が上がった。しかし、今後は創造性や革新性、独自性などが企業の成長には欠かせなくなる。それを従業員に発揮させるには、一人ひとりの個性や優れた能力、業績を積極的に認める風土に変えていかなくてはならない。チームワークの概念も変わってきている。自分の専門性でチームや組織に貢献する。そんな形態が求められている。

 つまり、多くの企業は今、本音としては出る杭を待望しているのである。ただし、過渡期の今は周囲に叩かれないようにして、自然に持ち上げられ、応援される形でうまくアピールする方法を心得ておく必要がある。

 太田さんは、「日本人の承認の仕方には2種類ある」と語る。優れた能力や業績を称える、個性を尊重するといった「表の承認」と、和や規律、秩序を守り、分をわきまえていること、奥ゆかしさを尊ぶ「裏の承認」である。

 「日本人は、どんなに表の部分が素晴らしくても、裏の部分で失点すると決して認めない」。例えば朝青龍。何回優勝しても、やれガッツポーズをした、場所直前にゴルフをしていたと、叩かれている。

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このコラムについて

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このコラムでは、「日経ビジネスアソシエ」(毎月第1、第3火曜日発売)の最新号から選りすぐりの情報をオンライン用に編集して提供します。

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