BPnet eventsの連載「一流の部下力〜上司を制するものはビジネスを制する〜」で「部下力」発揮のための具体的なノウハウも指南している上村さんに、「一流の部下力」とはどんなものかについて伺った。
(聞き手:日経ビジネス アソシエ プロデューサー 大塚 葉)
「ビジネスくれない族」になるな!
――上司が部下をどう育成するかという書籍は多々ありましたが、このご著書のように部下の上司に対する振る舞い方を、ここまで徹底的に指南した本は、画期的です。ご執筆のきっかけをお聞かせいただけますか。
上村 その話をさせていただく前提として、私のこれまでの活動について少しお話しさせてください。私が自分のミッションとしているのは、「“ビジネス”を“ハピネス”にする」ということです。この活動理念で、心とコミュニケーションをテーマに仕事をしてきました。

エンパワーリング代表取締役。1962年、大阪市生まれ。甲南大学卒業後、営業会社の管理職・社内教育トレーナー、人材コンサルタント会社を経て、日本メンタルヘルスでカウンセリング・ゼミ講師を務める。2001年コミュニケーション・テクノロジー研究所を設立し、“人間関係の再構築”と“能力開発”をテーマに活動。企業・行政・組織・家庭・学校向けに、カウンセリング、コーチング、コミュニケーションなどの講演、セミナーを精力的に実施している。著書に『最強リーダーのパーフェクト・コーチング』『成功者と成幸者』(いずれもPHP研究所)。(写真:宮原一郎、以下同)
始めは主に、上司向けに「リーダーシップ力」「マネジメント力」を強化するためのカウンセリングやコーチングの研修などを行っていたのです。なぜなら、上司の能力次第で、部下の人生は変わってしまいますからね。しかし、多くの上司と会っていると、彼らも部下に対して思うところがあるということが分かってきました。そして、上司の部下への不満には、一定の法則があるんです。
こうして、「上司が部下とどう付き合うか」だけではなく、「部下の方からも上司に歩み寄って、いい関係をつくらないといけない」と強く思うようになったのです。人と人との関係がうまくいかないと、ビジネスはハッピーになりませんからね。
そしてそれは上司と部下、上とか下ということではなく、相手のことを考えることが大事なのだ、と気づいたのです。例えば夫婦もそうですよね。夫だけ、妻だけではなく「お互い様」という気持ちが必要だと思うんです。
それが具体的な執筆のきっかけになったのは、NECの「wisdom」というウェブサイトです。ここで、上司のありかたについて連載をしていたのですが、編集担当の方と「“上司力”も大切ですが、“部下力”も必要ですね。次はそれを書きますか」と話したのが始まりでした。
――ご著書では「上司の気持ちを絶えず考える」と強調しておられ、まるで恋人に対するようだと感じたのですが、「夫婦」の話をお聞きして納得がいきました。また、上村さんは「上司を親と思わず、銀行と思え」と書かれていますが、これは新しい発想ですね。
上村 まず、部下は何に一番気をつけないといけないのか、ということです。私はメンタルとコミュニケーションの専門家ですが、何かが良くなっていくためには、意識や観点の切り替えが必要だと思っています。人間関係はその最たるもので、自分自身の考え方の枠組み、視点を変えないとダメなのです。







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