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白河桃子「女と男の新しいシステム」ビジネス

白河桃子:“ゆるキャリ”の国、フランスが子育てしやすい理由(4/7ページ)

『フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由』著者・
横田増生さんに聞く【1】

2009.08.09

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フランス女性にとって「専業主婦」は憧れではない

白河 現実問題として、まず専業主婦にはなれないのですね。

横田 そして、「専業主婦は高嶺の花」という考え方もない。例えば大学で勉強している女性に「あなたがすごくお金持ちの男性と結婚したら、専業主婦になりたいですか?」と聞くと、答えはノーなんです。「私は私の生き方があるんだから、それはおかしい」という回答が帰ってくる。これはあくまで僕が取材で会った人の例ですが、「専業主婦になりたいという発想がほとんどない」という印象を受けました。

 フランスでは8割の女性が働いており、残りの2割には学生や求職中の人などが含まれていることを考えると、日本でいう専業主婦は1割台なんです。だから、専業主婦は決してメインストリームではない。フランス人の話を聞いているとそう感じるし、社会や企業の仕組みから考えてもメインストリームからは外れているという感じかな。

白河 専業主婦はメインストリームではないし、憧れでもない。では、フランス女性たちは、具体的にどんな仕事をして、どういう働き方をしているのですか?

 横田さんのご著書『フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由』で、エールフランスで働く女性の事例が紹介されていましたが、フランスは勤務時間をパーセンテージで選べるんですよね。例えば、仕事に全力で取り組みたい時はフルタイムで働くので100%、子育て中の時は50%ぐらいに。その後、自分の状況に合わせて80%ぐらいに戻したりということができる。アメリカもそうですが、柔軟な働き方ができますよね。どんな仕組みがあれば、女性がこのような働き方をできるようになるのでしょうか。

横田 前提としてまず「公務員に手厚い仕組みがある」のが大きいと思います。著書で紹介したエールフランスも、もともとは国営企業なので福利厚生が充実している。日本でそんなことをすると、「公務員は優遇されすぎだ」というふうに、国民から非難を受けますよね。

 しかし、フランスの公務員には「自分たちが労働者の生活レベルの向上をリードしている」という意識があって、国民もそれを受け入れているんですよね。それがフランス国民の「社会的連帯」という意識につながっているのだと思います。フランス国民にはそういう懐の深さがあるのかな。

 女性の働き方を考えると、やはり子育て中の女性は、男性と同じ働き方はできないですよね。子育てはすごく時間がかかるものなので、勤務時間を減らすなど、仕事と子育てが両立しやすくなるような仕組みがないと、両立させるのは難しいと思います。

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