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Associe かわらばん

梅田望夫氏の「残念発言」はもっともだ

「ネット敗北宣言」の本当の意味【1】

Associe

『ウェブ進化論』で有名な梅田望夫氏が日本のウェブを「残念に思っている」と発言したインタビュー記事がきっかけになり、6月初旬、ネット上で議論が巻き起こった。このインタビューにも引き合いに出されている『ウェブはバカと暇人のもの』の著者、中川淳一郎氏は、「残念発言」はもっともだ、と梅田氏に同意する。なぜ梅田氏の発言に同意するのか、その理由を寄稿してもらった。

著名ブロガーも梅田氏に異議を唱える

 6月1日に「ITmedia News」に掲載された「日本のWebは『残念』 梅田望夫さんに聞く(前編)」という記事が、ネットの一部でかなり波紋を呼んだ。

 その理由は、梅田氏が、著書『ウェブ進化論』(ちくま新書)でグーグルを筆頭とする「ウェブ2.0」関連企業やそこに集う人々によって作られるネットの明るい未来を示し、その後も『ウェブ人間論』(新潮新書)などでネットのもたらす「良い世界」のイメージを徹底して提示していたにもかかわらず、同記事では一転して日本語圏のインターネットの未来に悲観的な見方を示したからだ。梅田氏にとってネットが「残念」な世界になっていると発言。ネットの世界が、人々が「知」を寄せ合って「集合知」が生まれ、より良い世界を作る、という自身の描いていたものにはならなかったことを認めたからである。

 梅田氏の「日本のウェブは『残念』」発言には伏線があったように思う。昨年11月8日、梅田氏は「はてな取締役であるという立場を離れて言う。「はてぶ」*のコメントには、バカなものが本当に多すぎる。本を紹介しているだけのエントリーに対して、どうして対象となっている本を読まずに、批判コメントや自分の意見を書く気が起きるのだろう。そこがまったく理解不明だ」とTwitter上で発言。これは、梅田氏が『日本語が亡びるとき』(水村美苗著・筑摩書房)という書籍をブログで絶賛したことに対し、この本を読んでもいない人々(恐らくタイトルだけで「『日本語が滅びる』とはなにごとだ! この売国奴め!」と脊髄反射で不快に思った人々だろう)がネットの様々な場所で批判をしまくったことに端を発する。

*はてぶ=はてなブックマーク

 梅田氏は「株式会社はてな」の非常勤取締役を務めながらもこのような発言をしたため、はてなブックマークでは「取締役が、自分の会社のユーザーを馬鹿って言っちゃたら、話はそこで終わってしまうよ…」「そんなにバカがイヤなら、たとえばはてなブックマークの利用に博士号とTOEIC900点以上みたいな条件つけたらどうか」「『理解不明』とか書いちゃったところに萌え〜」などのコメントがつけられた。

 あまりに単純すぎる「誰かの気に入らないことを言う」→「脊髄反射で激怒し口汚く発言者を罵る」「発言者を皆で茶化す」という行為がネットの伝統芸のように定着したことにあきれはて、この時、すでに梅田氏はネットと距離を置こうと考えていたのではないだろうか。そして、今回の「残念発言」につながったのかもしれない。

 この「残念発言」に対しても、昨年のTwitterの件と同様にはてなブックマークに大量のブックマークがつき、個人のブログでも多くの人が梅田氏の悲観的な見方に対して残念がるコメントが多く出た。さらには、著名ブロガーからも梅田氏に異議を唱えるコメントがいくつか出た。例えばこんな具合だ(タイトルだけ書く)。

梅田望夫は「残念」なただ一つの理由-404 Blog Not Found
梅田望夫氏の開き直り-池田信夫 blog
あなたの自由は、他の人も持つ自由。-ひろゆき@オープンSNS

 これに対し、多くの人々が「全くその通り」や「梅田望夫こそ残念」といった感じで追随した。

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