パソコンや携帯機器に組み込まれた日本語入力システムの機能が向上し、難しい熟語も比較的簡単に書けるようになったのはよいが、つい漢字を必要以上に多用しがちだ。
手書きなら書きづらい言葉、例えば「燦めく」「録る」「挫折」「憂鬱」「贅沢」「齟齬」「邁進」など、さして抵抗もなく文章中に使う人もいる。また接続語で、「従って」「即ち」「更に」といった漢字もよく見かける。「及び」「且つ」も漢字で書く人がいる。漢字を使いすぎているようだ。どこまで漢字で書けばよいのだろうか。漢字とひらがなの使い分け。その線引きはどこにあるのだろうか。
答えは2つある。
1.常用漢字の漢字を使い、それ以外はひらがなで書く
2.個別に用字用語辞典で決めておく
1 常用漢字の漢字を使い、それ以外はひらがなで書く
常用漢字は1981年に国語審議会が答申を受け内閣が告示した1945字の字種と音訓で、一般の社会生活で使用する漢字の目安になっている。義務教育で学ぶ漢字の範囲もここまでだ。だから、ビジネスシーンを含め、普通に文章を書く時は常用漢字の範囲で書ける漢字だけを使うのが原則になる。
特定の漢字と音訓が常用漢字の範囲にあることはどうやって分かるか? 義務教育で全部学ぶから、誰でも知っているはずだが、実際にはそうもいかない。面倒だがいちいち国語辞典を引いて判別するしかない。
「この言葉は漢字で書いてもいいかな」と疑問に思ったら国語辞典を引き、常用漢字を越えていると分かったら、ひらがなで書くということになる。例えば、「燦めく」の「燦」は国語辞典を引くと常用漢字外とあるので表記はひらがなで「きらめく」となる。
「録る」は難しい。「録」という漢字は常用漢字にあるが、「とる」という読み(訓)はない。だから、ひらがなで「とる」とするか、「取る」という別の漢字の表記にする。
逆に、「きく」は「聞く」と「聴く」の双方が常用漢字の訓にあるので、使い分けが難しくなる。なお、常用漢字では「斬る」も「きる」という読み(訓)はないが、2010年制定予定の新常用漢字表では「きる」の読みが追加されることになっているので、今後は「切る」と使い分けることができる。






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