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コンビニ棚から消費が見えるビジネス

【20】たばこ目当ての客で売り上げ増加、だが来年は…(2/2ページ)

2008.12.17

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 タバコの平均粗利率は約10%です。対してコンビニ商品の平均粗利率は約30%です。新規客がたばこ単品購入ばかりだと、全体の平均粗利率が下がってしまいます。

 上の例では、1日の売り上げが50万円から75万円に伸びたことで、儲けを示す値(粗利金額)も15万円から17万5000円に伸びましたが、平均粗利率は逆に30%から23%に下がりました。これは、言い方は悪いですが、「手間がかかる割には儲けが少ない」ことになり、効率が下がっているとも言えます。

 このため、手放しで「売り上げ上がって万々歳」というわけではありません。正確な数値は分かりませんが、たばこの売り上げを伸ばすためにたばこの在庫を過剰に抱えている店舗も増えています。結果として商品回転率やキャッシュフローの悪化につながっている店もあります。

 各社とも、この点について対策を強化しています。ファミリーマートでは、たばこの単品購入目的の客に対して、レジにて「一緒にフライドチキンはいかがですか?」と勧めて、商品の買い上げ点数や粗利率の改善を図っているようです。

・TASPO普及率の上昇による自販機回帰の動き
・自販機回帰による来年度の売り上げ数値の悪化

 TASPO需要に浮かれることなく、上記の2点に注意を払って対策を練ることが今のコンビニには必要です。

笠井 清志(かさい・きよし)
笠井 清志(かさい・きよし)

 船井総合研究所 戦略プロジェクト本部 次長 シニアコンサルタント。1974年大阪府生まれ。複数の企業にてキャリアを磨き、船井総合研究所の経営コンサルタントとして従事する。コンビニ本部等の多店舗展開チェーン企業へのコンサルティングを中心に活動。クライアント先である「NEWDAYS」の平均日販を日本一に押し上げたことが話題になる。月刊コンビニ(商業界)にて連載を持つほか、著書に『コンビニのしくみ』(同文館出版)や『よくわかるこれからのスーパーバイザー 』(どちらも同文館出版)がある。
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