自ら3000回以上の実践と500人以上への指導でプレゼンを極め、「日経ビジネスアソシエ」誌面で2007年から2008年まで「小室淑恵の超実践プレゼン講座」を連載した小室淑恵・ワーク・ライフバランス社長は、「不況の今こそプレゼンスキルを習得する好機」と主張する。
苦手なのに“放置”している

写真/鈴木愛子
――「不況期こそプレゼンスキルを習得すべき」と言う理由を教えてください。
小室 答えは明快です。プレゼンほど、ライバルとの違いを打ち出せるビジネススキルはないからです。残念ながら、多くのビジネスパーソンはプレゼンスキルを正しく教わったことがなく、経験も少ない。多くの人がプレゼンに苦手意識を抱いている中、そのスキルをいち早く身につければ、ライバルとの争いから抜きん出られます。
――それほど多くの人が苦手意識を抱いているのですか?
小室 はい。アソシエの連載でビジネスパーソン400人にアンケートを取りました。「自分のプレゼンに自信がありますか?」という問いに、約75%の人が「自信がない」と答えました。またスキルの習得方法についても約70%の人が「誰からも教わったことがない。我流でやっている」と回答しています。
つまり、多くの人は「プレゼンスキルを習得しないといけない」と頭では理解していても、苦手意識があることと、仕事で実践する機会がないことを理由に“放置”しているのが現状なのです。
――日常の業務でプレゼンを実践する機会がありません。しかも、景気低迷のおかげで多くの会社は、新規提案や新規顧客の開拓を控えがちです。プレゼンの機会は減り、重要性も下がる一方に見えますが…。
小室 いいえ、その反対です。今の景気低迷によって、むしろプレゼンスキルの必要性はますます高まるでしょう。理由は、顧客が商品やサービスの選別を急速に進めるからです。
顧客から突然取引を打ち切ると言われた時、自社商品やサービスの必要性を顧客に納得させるプレゼン力は必要不可欠です。プレゼンといえば新規提案を連想されるケースが多いですが、景気低迷時は、顧客からの選別に勝ち残り、取引を継続させることにも欠かせないのです。
――管理部門など社内スタッフの人はどうですか?
小室 もちろん必要です。会社は自社の社内業務の選別を進め、社員へも厳しい評価で臨むようになるでしょう。自分の仕事がなくなったり、評価が下がる場合があるかもしれません。その際、上司や社内を説得するプレゼン力が重要なのは言うまでもありません。
今は誰もが忙しく働いている時代です。自分の主張を短時間で明確に伝える。日々のちょっとした打ち合わせや会議での発言にもプレゼン力が求められます。






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