職場を生き抜け!

2008年11月26日

【第48回】「仕事が遅すぎる!」と怒鳴られます…

〜自分を見つめ直す、絶好のチャンス到来!〜

読者からの“タレコミ”

 上司から「仕事が遅い!」「早くしろ!」とよく怒られます。私は30代前半で、これまでしっかり仕事をこなしてきたつもりですが、今の上司になった途端に仕事が遅いと言われるようになりました。一生懸命に仕事をしているのですが…。

人事ジャーナリストが返信

 こうした問題が生じた時に、私が疑問に思うのは、「仕事が遅い=本人の職務遂行能力に問題あり」というとらえ方です。

 やや話が広がりますが、経営陣と労働組合との労働時間をめぐる交渉でも、経営側はこう答えます。

 「会社として労働時間を減らすことに力を入れていきたい。だが、現場で働く社員の行動を見ると、必ずしも意識が共有できていない。残念だ」
 
 労働時間を減らすことができないのは、働き手に問題があり、経営側には落ち度がないという論理です。

 経営側としては、「自分たちに落ち度があることを認めると、会社側が不利になる」と思っているのでしょう。これは経済団体の事務局に勤務していた人や、経営側の弁護士が時おり話すことでもあります。

 私には、こうした論争は、不毛な話し合いに見えます。まるで罪のなすりつけあいをしているようかのようにも思えます。

 仕事が遅い社員は、その人の職務遂行能力にも問題があるかもしれませんが、上司や周囲にも何がしらの問題があると私は考えます。ですから、ここでは「個人」と「組織」の双方に分けて考えていきます。

 まず、「個人」からですが、とりあえず、日々の仕事を細分化してみてはいかがでしょうか。この問題に限りませんが、絶えず記録を取るなどして、具体的に自分の仕事を明確に把握することが大切です。

 1つの仕事の取り掛かりから終了まで、できるだけ細かく分けていくのです。そして、それぞれの仕事をどのくらいの時間をかけて終えているかを一覧にしましょう。

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著者プロフィール

吉田 典史(よしだ・のりふみ)
1967年生まれ。大学卒業後、通信社、放送局、出版社で、夜逃げする社長から総理大臣経験者まで、計1200人前後の取材をする。2005年独立以降は、ビジネス書、特に人事・労務分野で取材、執筆、編集を続ける。雑誌「人事マネジメント」(ビジネスパブリッシング社)、「企業と人材」(産労総合研究所)などで執筆中。著者に「すぐに使えるビジネス文書文例400」(成美堂)、「即解!2007年問題 トピック45」(九天社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文館出版)、『非正社員から正社員になる!』(光文社ペーパーバックス)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』などがある。ライターや編集者を志す人が集う「編集の学校・文章の学校」では取材、ライティングを教えている。

このコラムについて

職場を生き抜け!

「夜逃げした社長」から「総理大臣経験者」まで--。これまで計1200人を取材してきたジャーナリストが、読者から寄せられた「職場の悩み」に答えるべく、専門家、企業の人事担当者への取材を敢行する。毎回、マニュアル本では書かれなかった企業人の“本音”“ナマの声”を踏まえた現実の回答を探る。

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