読者からの“タレコミ”
職場で仲のよい友人から裏切られて、怒りを抑えることができません…。同期の友人と出張に行き、そこで取引先とトラブルを起こしました。友人はそのミスをすべて僕の責任にして自分は逃げるんです。今日、上司から怒鳴られました。
人事ジャーナリストが返信
あなたが、感情的になるのはわからないでもないのですが、職場の裏切り行為は実はよくあることです。
会社は、利害関係が複雑に絡んでいます。そこには、どうしてもエゴイスティックな行動を取ったりする人が現れやすいのです。
家族の中にも、親の財産相続などで兄弟が裏切ったりする場合があります。もしかすると、裏切りというのは、人間の性なのかもしれません。
こう考えると、今回の友人の裏切りは仕方がなかったのかもしれません。ただし、これを機に考え直すことがあるはずです。少なくとも、以下の4つは冷静に考え直しましょう。
1、なぜ、自分は友人の裏切りに感情的になるのか?
2、友人の裏切りによって、自分は本当に損害を被ったのか?
3、裏切りを受けないようなリスクマネジメントはしているのか?
4、そもそも、自分は職場に何を求めているのか?
1について考えると、友人や上司、周囲への関わり方を見直す、いいチャンスになります。そもそも職場にいる人は、家族ではなく全くの他人。仕事という「接着剤」で結びついているだけのことです。
例えば、あなたが地方に異動になったとします。彼とは直接仕事をする機会はほとんどないでしょう。自然と「接着剤」の効果は弱くなり、人間関係も疎くなります。あなたが退職をすれば、1年後にはすっかり忘れ去られた存在になるでしょう。送別会は、あくまで「儀式」であり、タテマエです。
冷めた見方ですが、これが会社の人間関係というもの。つまり、必要以上に何かを期待しないことです。期待しなければ、仮に裏切りを受けたとしても、ある程度割り切ることができるでしょう。
このように冷めた見方をすることは大切なことです。90年代、リストラの取材をしている時、当時の中高年が「なぜ会社は自分を狙い撃ちするのか、なぜ周囲は自分から逃げるのか」などと怒っていました。
恐らくこういった言葉が出てくる背景には、会社やそこで働く人に過剰な期待をしていたからだと思います。
ですが、同じリストラを受けた人の中でも、クールに割り切っている人は、淡々と次の職場を探したり、この連載で述べてきたように、第3者機関に調停などを依頼していました。つまり、初期出動が圧倒的に早いのです。
双方を取材していて、つくづく思いました。職場の人間関係に大きく期待する人は、いざという時に人生が悪い方向に行くものだと。あれから10年が経ちますが、その後、取材を続けていてそれを確信しています。













