職場を生き抜け!

2008年10月22日

【第43回】上司があの人にだけ甘く、えこひいきをします!

〜上司の考えの「背景」にも目を向けよう〜

読者からの“タレコミ”

上司(課長)が、私の後輩にやたら甘いんです。私たちには、あれこれうるさく厳しいのに…。これは「えこひいき」と言うんじゃないんですか?こんなことって許されるんですか?

人事ジャーナリストが返信

 「えこひいき」ですか…。私は「逆えこひいき」をされる身でしたから、難しい質問です。「逆えこひいき」とは、上司から全く相手にされないという意味です。

 一時期、嫌味な上司から「お前はひとりユニオンだから視界から外す」と言われていたくらいです。

 どこまでのえこひいきか分かりませんが、あなたが不満を持つ気持ちは分かります。では、なぜ上司はその後輩をえこひいきするのでしょうか。きっと何か理由があるはずです。まずはそこを考えて見ましょう。

 会社という組織は、利害が複雑に絡み合っている組織です。そうである以上、時代劇ドラマの水戸黄門のように一刀両断で、「こっちが正しく、こちらが悪い!」とは永遠に言い切れないと私は考えます。

 だからこそ、まず、相手の背景を探りましょう。とりあえず、上司(課長)の社内における位置づけを押えます。

 たとえ冴えない課長であったとしても、少なくとも非管理職のあなたとは立場や求められているものは根本から違います。上司に求められているいくつかの力のうち、「部下への指示」という観点で考えてみます。それを分かりやすくするために、課長とその上に位置している部長を比べながらまとめてみました。

上司(課長):日々の仕事においての具体的な指示  
上司の上司(部長):部内を俯瞰(ふかん)でとらえたうえでの大局的な指示

 これらは一見するとごく当たり前のことですが、非管理職の人を取材していると、本当の意味で理解している人は相当少ないと私は感じます。

 例えば、かつて非管理職で「うちの課長は大局的な判断ができない」と言う人がいました。それは誤りでしょう。そもそも課長にそのようなことはさほど求められていないからです。

 あなたの上司には、「部下への指示」だけでなく、職場で問題が起きた時に丸く収めることも求められているはずです。そう考えると、上司がえこひいきしている人に対して甘いのも何か理由があるのではと察知できます。

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著者プロフィール

吉田 典史(よしだ・のりふみ)
1967年生まれ。大学卒業後、通信社、放送局、出版社で、夜逃げする社長から総理大臣経験者まで、計1200人前後の取材をする。2005年独立以降は、ビジネス書、特に人事・労務分野で取材、執筆、編集を続ける。雑誌「人事マネジメント」(ビジネスパブリッシング社)、「企業と人材」(産労総合研究所)などで執筆中。著者に「すぐに使えるビジネス文書文例400」(成美堂)、「即解!2007年問題 トピック45」(九天社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文館出版)、『非正社員から正社員になる!』(光文社ペーパーバックス)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』などがある。ライターや編集者を志す人が集う「編集の学校・文章の学校」では取材、ライティングを教えている。

このコラムについて

職場を生き抜け!

「夜逃げした社長」から「総理大臣経験者」まで--。これまで計1200人を取材してきたジャーナリストが、読者から寄せられた「職場の悩み」に答えるべく、専門家、企業の人事担当者への取材を敢行する。毎回、マニュアル本では書かれなかった企業人の“本音”“ナマの声”を踏まえた現実の回答を探る。

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