<今週のボク様>
年齢:27歳
仕事:アルバイト(大学院生)
年収:120万円
学歴:東大卒
住まい:実家暮らし
兄弟構成: 妹(既婚)、弟(未婚)
2001年の春、僕は新卒で入った会社をわずか1年で逃げるように辞めた。就職氷河期で数社から不合格通知を受け続け、やっと入れてもらえた「ピカピカの成長企業」での挫折。いろんな意味での「負け」を認めるのが恥ずかしくて誰にも相談できず、休日もベッドの上で体育座りをしながら一人悩んだ日々。あの真っ黒な絶望感は今でも覚えている。
僕より5歳下の青木俊太郎(27歳)も同じような経歴の持ち主だ。東京郊外で生まれ育ち、ガリ勉の末に国立大へ進学した。有名企業に入社して順風満帆の社会人生活を送るかに見えたが、1年後には退職。同時に、学生時代から付き合っていた彼女とも別れた(この点では僕より辛い)。うつ気味になって実家にひきこもっていたが、友人の勧めで大学院に進学。ようやく回復し、来年からは働き直すことが決まっている。
他人とは思えない青木。新宿の安い寿司屋でビールを飲みながら、仕事と恋愛・結婚について話を聞くことにした。
いじめのターゲットになってしまった
大宮(以下、O) 今さら聞くようだけど、3年前にテレビ局を辞めたのはどうして? 青木くんは好奇心が旺盛で表現力もあるからテレビの仕事に向いていると思っていたんだけど。
青木(以下、A) 簡単に言うと、直属の上司のパワハラが原因です。会社の電話でキャバクラの予約をするような無茶苦茶なバブル世代男でした。毎年、職場で一人ターゲットを作って、そいつを徹底的にいじめ抜くことで自分の力を誇示するんです。新卒の僕がそのターゲットになり、配属1カ月後に「全国放送の番組を一人で作れ」と命じられました。当然、何も分からないので質問をするのですが、全く教えてくれない。毎日、僕ができないことで苛立っているというポーズをとるので、職場の同僚たちも次第に僕に辛く当たるようになりました。ある夜、徹夜続きでこもっていた編集室で先輩に「お前のせいであいつが機嫌悪いんだぞ」と尻を蹴られました。本当に惨めでしたね。九州の小さな支局だったので逃げ場がなく、悔しさと怒りと自己嫌悪でボロボロになってしまいました。
O それはつらかったね。辞めるときは誰かに相談した?
A 辞表を出す前に両親にだけは報告しました。つらいい状況を何度か話していたので、特に母親は「そんな会社は早く辞めて帰ってきなさい」と言ってくれました。
O たまたま変な上司に当たってしまったんだろうけど、そういう男を放置しておくような会社からは逃げて正解だったかもね。でも、当時は挫折感が強かったんじゃない?
A はい。会社を辞めたところで何をしたらいいのかわからず、実家にひきこもって悶々としていました。同期の友達はそれぞれの会社ですごい仕事をやっているように見えるのに比べて、僕は何もやり遂げずに会社から逃げて今では肩書きもないプータロー。誰にも会いたくありませんでしたね。彼女とも別れてしまいました。






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