ある会議室。採用面接の真っ最中です。一通りの質疑応答を終え、最後に人事担当者が「なにか質問はありますか?」と学生に尋ねました。すると待ってましたとばかりに、「はい。御社の弱みはなんですか」。
この質問、私たちのインタビューに協力してくれた大学生たちが「必ず聞く」と口々に答えていました。「だって、一通りの説明では、本当のこと言ってくれないですもん。ゼッタイ」というのが、彼らの言い分です。

御社の弱みは何ですか?(イラスト:千野エー)
採用の枠が極端に少ない就職氷河期に必死に就職活動を行った世代には、よもや思いもつかない、思いついたとしても口には出せない失礼になってしまいそうな質問を、彼らは当たり前のようにします。
この質問は「企業が語っていることをうのみにして不本意な就職をしたくない」という意図からきています。答えにくい質問をズバリ投げかけ、それに対して誠実に答えようとしてくれるかどうかを試しているのです。
より良い選択に対して貪欲とも言える行動は、彼らの成長した環境が影響しているようです。1つには、先に指摘したように「自分の身は自分で守る」という意識が強い。2つ目は、売り手市場に変化した1、2年前の先輩たちの就職活動を見て「自分たちは会社を選ぶ立場にいる」と自覚している。そして最後に、与えられる事になれているということです。
学校では「個性を大切にする」ことが重要視され、教師の役割は生徒を「指導する」から「支援する」に変わりました。これにより、教員からの指示の出し方にも変化が生じています。






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