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ゆとり世代との付き合い方ビジネス

【1】ゆとり世代がやってくる(3/3ページ)

2008.04.01

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神経質で大ざっぱ

 結局この企業では、今までの考え方ではこれからの新人には対応しきれないと考え、話し合いの末、2008年入社の「ゆとり世代にあたる新入社員」に対しての研修や現場対応の大幅なテコ入れを決めました
 この人事担当者は、彼らの特徴として、以下に挙げるような印象を持ったと言います。

  • 失敗を極端に恐れ、間違いのない答えを求める
  • 自分から動き出せない
  • まじめで、言われたことはきちんとやる
  • ある一面では非常に優秀な能力を持っている

 確かに、この世代の若者にインタビューをした時に、私も同じような印象を受けました。インタビューの受け答えは、横柄な態度もあります。携帯メールを多用し、あまりにも一方的なコミュニケーションしか経験していないことに衝撃を受けたこともありました。

 しかし一方で、社会や人と深く関わり、企業の中でも自分にしかできない成果を出していきたいという強い意欲も見えました。一見、横柄に見えるほどの周りに影響されない態度を見て、「世界大会でも臆することなく第一線で活躍するプレイヤーが彼らの世代からどんどん生まれている所以かな」と感じることもあります。

 神経質であり大ざっぱ、消極的であり積極的。つかみどころのない若者たちを我々はバランスが悪いと思いがちです。私たちが当たり前と感じている「暗黙知」と彼らのそれでは圧倒的な違いがあるからです。だからこそ、「なぜ今それが求められているのか」あるいは「今、置かれている状況やその背景は何か」を説明し、彼らを納得させられれば、非常に前向きに取り組みます。

 私たちからすると恐ろしいくらいの「未熟さ」と「優秀さ」を併せ持つアンバランスな「ゆとり世代」。彼らと付き合うには、いったんは「異文化の人たちと関係を作る」という位置づけでとらえてみる必要がありそうです。彼らの特性や考え方を理解し、受け入れられれば、今後、あなたやあなたの会社の貴重な戦力になってくれます。

 次回から、彼らがどのような特性を持っているのかを具体的にひも解いて行きたいと思います。

池谷 聡(いけがや・ただし)
池谷 聡(いけがや・ただし)

 企業の人材開発研修や学校教育プログラムなどを提供しているウィル・シードの教育研究所に所属。同社は、ビジネスゲームなどを活用し、現場で求められるスキルとマインドを体感しながら養成する人材研修で定評がある。年間延べ2万人の新入社員が研修に参加する。このほか、経済産業省のプロジェクトとして学校教育にもプログラムを提供。企業と学校という両方の現場へプログラムを提供してきた実績から、「ゆとり世代」といかにつきあい、戦力にするかを提案する。

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