「一番思い入れのあるシーンはどこですか?」
「特にないです」
「どんな思いでクッキーを焼いたのですか?」
「別に・・・」
昨年9月に開かれた映画の舞台挨拶での1コマです。出演した女優の沢尻エリカさんのあまりにも無愛想で周りに対する配慮のないその態度が、週刊誌やワイドショーを連日にぎわせたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
その直後の10月にはこんなこともありました。女子プロゴルファーの上田桃子さんが、「同級生とかでバレーとかバスケとかをしている子が、もう不思議でしょうがなかった。と言うか、先がないスポーツを何でできるのんだろうと思って」と、テレビのドキュメンタリー番組でコメント。
「先がないスポーツって?」 と聞かれると、「プロっていうものがないじゃないですか。どうしてそこまで頑張れるのかな?と思って」と彼女は回答しました。放送終了後、「先がない」という言葉にそれぞれの競技を愛する視聴者が大激怒。ブログは大炎上。後日謝罪ブログを掲載することになりました。
世間を騒がせたこの2つの事件は、芸能界やスポーツ界といった特殊な世界で若い頃から活躍している人たちが世間知らずであるがゆえに起こしてしまった、一般には起こり得ない出来事では片づけられません。実はこの世代が見せる特性を象徴的にあらわした事象と言えます。
学校が週休2日になった世代
彼女たちは持ち前の才能を発揮し、少し早く社会の第一線に出ていますが、1986年生まれの21歳。つまり彼女たちの同級生はこの春、大学を卒業し企業に入社してくる85年生まれを中心とした社員と同世代なのです。
この世代を別の呼び方で表現すると、「ゆとり教育世代」になります。85年生まれの彼らが小学校に入学したのは92年。この年から、第2土曜日が休みになりました。中学校に入学する6年後の98年には学習指導要領が改訂され、週5日制が完全実施されました。ゆとり教育にどっぷりとつかった世代なのです。
企業の新入社員研修や大学生向けの教育プログラムなどで20代前半の若者たちと接していると、その特徴が毎年変化していることを実感します。特に、「ゆとり世代」が入社してきてからは、一見すると「異変」ともいうべき事態が起こっています。ゆとり世代の特徴をこの連載を通してつまびらかにし、多くの職場で起こっている混乱を、新人の成長、さらには迎え入れる企業の成長の機会に変えていくお手伝いができればと考えています。






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