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日経マネーDIGITAL

企業価値検索サービスUlletを使いこなす!

入門編 使ったもん勝ちの便利サイト!「ユーレット」って何?

2010年3月18日(木)
 個人投資家が長期投資にふさわしい会社を見つけるために、欠かせないのは「財務分析」です。とはいえ、専門知識もなく決算書を読み込むのはハードルが高いもの。でも、WEBの無料ツール「ユーレット」を使えば、一発解決!
この連載ではユーレット開発者の西野嘉之さんが、誰でも簡単に企業の本当の価値を把握できる方法を提案します。月1回の更新です。

 ユーレットとは、インターネット上に公開されている上場企業約4000社の決算書や大株主などのデータを自動的に収集・分析し、ワンクリックで会社の価値を視覚的に把握できるシステム。無料で誰でも使うことのできるWEBサービスだ。

企業価値検索サービスユーレット

http://www.ullet.com/

この連載では開発者である私たちが「ユーレット」を使った「新しい銘柄選び」を提案していきたい。

個人投資家が長期で投資できる会社を探していく上で欠かせないのは投資先の財務分析だが、実際は「大企業だから大丈夫だろう」「優待が魅力的だから」と決算内容を確認せずに買って、失敗したという話も聞く。そんな投資家にこそ薦めたいのがユーレットだ。

IT(情報技術)の専門家の立場から伝えたいのは「便利な武器は使ったもの勝ち」ということ。上場企業の公開情報はWEB上で誰でも閲覧できるようになったが、自分の求める情報を取得して、さらに分析していくのは至難の業だ。煩雑な処理はユーレットに任せ、皆さんはシンプルなグラフを見比べることで「企業の本当の価値」を探っていってほしい。

財務三表を円グラフで視覚的に表示

 この連載では個人投資家に人気の企業や話題の企業を題材に、ユーレットのグラフからその企業の意外な現状を推理していきたい。具体的に企業の分析に入る前に、少々特徴的なユーレットのグラフについて軽く解説しておこう。

企業分析のメーンとなる財務三表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)。これをそのまま見ようと思うと数字ばかりで投げ出したくなる投資家もいるだろうが、ユーレットでは分かりやすい「円グラフ」で表示されるので安心してほしい。

 色分けされている部分のバランス、円の大きさを、期ごと、あるいは他社と比較することで、ぱっと見るだけで感覚的に企業の状態を把握できる仕組みだ。

●損益計算書(P/L)

左半円が企業のお金の使い道、右半円が企業に入ってくるお金、を示している。紫色の部分が当期純利益を表すので、この部分が左に来ている企業は、黒字である、ということだ。さらに、紫色の割合が大きければ大きいほど、高利益率だ、ということがいえる。また、円が大きくなっているということは売上高が伸びている、ということを示している。

●貸借対照表(B/S)

左半円が企業のお金の使い道(どの形で資産を保有しているか)、右半円が企業に入ってくるお金(どの形で資産を調達しているか)、を示している。

黄色の割合が大きいほど、自己資本比率が大きいということなので、経営の安定度を表しているといえるだろう。また、水色の比率が大きいということは「キャッシュリッチ」な会社ということだ。また、円が大きくなっているということは、会社が成長段階にある、ということを示している。

●キャッシュフロー計算書(C/F)

左半円が企業のお金の使い道、右半円が企業に入ってくるお金、を示している。ここではまず、赤色がどちらの半円にあるのかに注目したい。右側にあれば、本業で収益が上げられている、左側にあれば、本業で損失がある、ということだ。

 数字で表されていたものがこうして円グラフになっていると、最初は戸惑うかもしれないが、すぐに慣れる。同じ会社の過去比較だけでなく、他社の円グラフと比較表示させることも可能だ。

まずは一度ユーレットのサイトにアクセスして、ぜひ自由にいろいろと操作してみてほしい。

ほかにもユーレットには様々な機能があるが、次回以降、追って説明していきたいと思う。

このコラムについて

個人投資家の強い味方、財務、業績分析支援ツール「Ullet」の使い方を、開発者である西野嘉之さんが解説します。企業4000社の決算書データは、ネット上で誰でも閲覧できる時代になりましが、膨大なデータの中から必要な情報だけを取り出して分析していくのは至難の業です。企業価値検索サービス「ユーレット」は有価証券報告書やニュースなどを自動収集し、円グラフなどで視覚的に比較分析できる便利なサイトです。

西野 嘉之(にしの・よしゆき)
西野 嘉之

 メディネットグローバル代表取締役、工学博士。1997年慶應義塾大学理工学部卒。01年慶応義塾大学大学院博士課程理工学研究科修了(博士号を飛び級2年で取得)。00年度エリクソン・ヤング・サイエンティスト・アワード、第15回電気通信普及財団賞を受賞。01年に起業し、e-learningや医療関連のシステム開発などで業績を上げた。04年にメディネットグローバルを設立。07年に上場企業約4000社の企業価値をワンクリックで分析できるWebサービス『Ullet(ユーレット)』の提供を開始。
企業価値検索サービス「ユーレット」:http://www.ullet.com/


  • ・入門編 使ったもん勝ちの便利サイト!「ユーレット」って何?

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