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人を組み替える

2015.03.26

インタビューゲーム──相手との“絆”を深める究極のトレーニング

藤原 和博

社長の[よのなか]科 つなげる力 3分講座

教育 コミュニケーション 意識改革

「つなげる力」をキーワードに、新しい時代のマネジメント、リーダーシップ、イノベーションを指南する3分間動画の連載です。講師は、元リクルートフェローで、東京の杉並区立和田中学で義務教育初の民間人校長を務めた藤原和博さん。経営者としてのコミュニケーション力を研き直せるだけでなく、アイデア溢れる人材の獲得、育成につながる知恵が、ホワイトボードを使った解説とショートエクササイズを通して、自然に身に付きます。

 

職場のコミュニケーションレベルを上げる練習法として、「キャッチフレーズ型」「プラスモード」「マイナスモード」の自分プレゼン術をご紹介してきた。今回はその究極のトレーニングとして、「インタビューゲーム」をご紹介しよう。

職場の上下関係のみならずナナメの関係も含め、あらゆる組み合わせで二人一組になってQ&Aを行う。時間は2分間。とにかく矢継ぎ早に個人的な質問をしていき、相手と自分の共通点をどれだけ探れるかというゲームだ。共通点といっても「お互いに眼鏡をかけている」程度では、珍しくもないから嬉しくもない。なので、探り出すべきものとして二つの前提を与えたい。

一つは、その話が出てきた途端にお互いが嬉しくなるような話。全く接点のない人かと思っていたら出身地が一緒で小学校まで一緒だった、なんてことなら感動的だろう。野球ファン同士というだけなら感動はないが、例えば楽天イーグルスを支え続けてきた生粋のファンで、おまけに二人とも好きな選手が銀次だったとなれば「これからちょっと飲みに行きましょうか」となるはずだ。そのように、できるだけ深いところまで探ってみてもらいたい。

もう一つは、その後に30分でも1時間でも話し続けられるような話題を探してほしい。例えば、犬を飼っている同士で犬種も同じとなれば、どういう名前ですか、何歳ですか、といったことで盛り上がれるはずだ。

実践してみると、「ところで血液型はなんですか?」「あ、私はAなんですよ、ABですか」「どこのご出身ですか?」「ああ、山口県萩市ですか」といったインタビューが進んでいくことになる。さらに進めていくと「ちょっと体格がいいですけど、何かスポーツされてました?」「柔道ですか? ラグビーですか?」といった具合だ。

これをやってみると、だいたい2分間に一つぐらいは、ちょっと嬉しくなって30分ぐらい話したくなるネタが探れるはずだ。探れなければインタビュー力が不足しているということなので、ぜひ練習を続けてもらいたい。

これを職場でやってみると、あちこちで共通点が浮かび上がり、それが絆になる。無言でパソコンに向かい続けて「お疲れ」とだけ挨拶して帰るような関係では見つけようのない、様々な絆が見つかるだろう。それがチームビルディングへとつながっていくのだ。

最後にもう一つ。最初に2分間やってみると、大概はプラスモードの話を聞くだけで終わることになる。それだけでも有効だが、さらに続けて失敗・挫折・病気などにまつわるマイナスモード限定のセッションも行ってみよう。より絆が深まることになる。ぜひ試してもらいたい。

併せて読みたい、編集部からのおすすめ記事
失敗・挫折・病気──相手を引き込む「マイナスモード」の自分プレゼン

相手とつながるためには相手が感心のあることを話す必要があるが、失敗・挫折・病気といったことについては誰でも経験するものなので、相手の中に「像」を結びやすい。それを語るだけで共感され、感情を共有しやすい話題と言える。

プロフィール

藤原 和博 (ふじはら かずひろ)

1955年東京生まれ。78年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、93年よりヨーロッパ駐在、96年同社フェローとなる。2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校校長を務める。08年~11年、橋下大阪府知事の特別顧問、14年~佐賀県武雄市の教育政策特別顧問に。キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙四冠に。著書に『人生の教科書[よのなかのルール]』『人生の教科書[人間関係]』(ちくま文庫)など人生の教科書シリーズがある。ビジネス系では『リクルートという奇跡』、情報編集力の本質を和田中での改革ドキュメントとともに解説した『つなげる力』(ともに文春文庫)。人生後半戦の生き方の教科書『坂の上の坂 55歳までにやっておきたい55のこと』(ポプラ社)は12万部を超えるベストセラーに。最新刊は『もう、その話し方では通じません』(中経出版)。詳しくはホームページ「よのなかnet」に。