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人を組み替える

2015.03.03

初対面の15秒で“つかむ”、キャッチフレーズ型の自分プレゼン術

藤原 和博

社長の[よのなか]科 つなげる力 3分講座

教育 コミュニケーション プレゼンテーション

「つなげる力」をキーワードに、新しい時代のマネジメント、リーダーシップ、イノベーションを指南する3分間動画の連載です。講師は、元リクルートフェローで、東京の杉並区立和田中学で義務教育初の民間人校長を務めた藤原和博さん。経営者としてのコミュニケーション力を研き直せるだけでなく、アイデア溢れる人材の獲得、育成につながる知恵が、ホワイトボードを使った解説とショートエクササイズを通して、自然に身に付きます。

 

イノベーションを起こすには、職場のコミュニケーションレベルの向上が欠かせない。今回は「キャッチフレーズ(つかみ)型の自分プレゼン術」と題して、名刺を渡すときのプレゼンテーションについてお話ししたい。

初対面の際、いきなり名刺を渡すのではなく、自分のキャラクターを少しでも切り出してから相手との心の距離をすっと縮め、接点をつくる技術。これが「つかみを取る」ということだ。

人間には動物的な感覚が根強く残っているので、初対面の相手が敵なのか味方なのか、実は最初の15秒くらいで見分けている。しかし人間的な社会性によって、どう思っているかは口にも顔にもなかなか出さない。つまらなそうな人だと思いつつ、何十分もうなずきながら話を聞き続ける人もいる。

肝心なのは最初の15秒。この15秒で相手と自分の脳がつがらないと、その後で会社や仕事の話をしても、なかなか相手の脳へ入っていかない。そのために「つかみを取る」ということが大事になってくる。

例えば顔が有名人に似ているならば、「こんにちは、教育界のさだまさしです」のように笑いを取り、すぐに相手と脳をつなげることができる。顔が難しいようならば、名前ではどうだろう。珍しい名前ならば「○○県△△市に多い名前」や「種子島に鉄砲を運び込んだ最初の一人に何か縁があったらしい」など、自分で物語を演出してみてほしい。報道機関のように正確に言う必要はない。

とある官庁に、「喜平」という名前の偉い方がいる。名刺を出すと相手が萎縮してしまうほどなので、コミュニケーションがうまく取れないこともある。そこで彼は「喜平という名前は時代劇のドラマなんかを見ていると、だいたい最初に出てきて、橋のたもとあたりでお侍さんに切られる農民の役なんです」と言ったりする。これはとても面白い「つかみ」になる。

ぜひ今、ここであなたも考えてみてもらえないだろうか。時間は15秒。

 

この練習を全社員が行えば、もちろん商談の流れががらりと変わる。そして一人ひとりの意識が変われば、自ずと職場の中でもコミュニケーションが活性化される。ぜひ練習してみてもらいたい。

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プロフィール

藤原 和博 (ふじはら かずひろ)

1955年東京生まれ。78年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、93年よりヨーロッパ駐在、96年同社フェローとなる。2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校校長を務める。08年~11年、橋下大阪府知事の特別顧問、14年~佐賀県武雄市の教育政策特別顧問に。キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙四冠に。著書に『人生の教科書[よのなかのルール]』『人生の教科書[人間関係]』(ちくま文庫)など人生の教科書シリーズがある。ビジネス系では『リクルートという奇跡』、情報編集力の本質を和田中での改革ドキュメントとともに解説した『つなげる力』(ともに文春文庫)。人生後半戦の生き方の教科書『坂の上の坂 55歳までにやっておきたい55のこと』(ポプラ社)は12万部を超えるベストセラーに。最新刊は『もう、その話し方では通じません』(中経出版)。詳しくはホームページ「よのなかnet」に。