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モノと道具を再構築する

2015.02.20

塩分を取り過ぎたと思ったら……

蒲池 桂子

社長の食糧戦略

健康 危機管理 身体

寒いこの時期、シチューや鍋、ラーメンなど、味が濃くて身体がポカポカと温まるような食事が欲しくなりますよね。塩分の取り過ぎは体に良くないと分かっていても、鍋のシメには雑炊やうどんを楽しみたいし、旨みたっぷりのラーメンのスープは最後まで飲み干してしまいたい。

そこで今回は、「ちょっと塩分取り過ぎたかな」と思った時の対策です。

塩分に含まれるナトリウムは、カリウムを多く含む“野菜”や“果物”を摂取すると、外に出やすくなります。カリウム量が多い緑黄色野菜は、かぼちゃ、グリーンアスパラ、トマト、ブロッコリーなど。葉野菜なら水菜、にら、ほうれん草など。淡色野菜では白菜、なす、セロリ、キャベツなど。果物は、バナナ、柿、オレンジ、キウイ、グレープフルーツ、みかんなどです。

塩分は、翌日ぐらいに尿として大半が排出されます。そのためには、水分を取ることも大事なポイント。むくみが気になる時は、利尿作用のあるキュウリやあずき、リンゴ、メロンなどを取るといいでしょう。飲料ではお茶やコーヒー、紅茶などがおすすめです。

味の濃いものや塩辛いものを食べた翌日、だるさを感じた時は、とりあえず塩分が尿として排出されるまで2日ぐらい塩分を控えると体調が戻ってくるでしょう。ただし、慢性的なむくみや高血圧が続いている場合は、解消に3日以上はかかりますので、しばらくは薄味を心がけてください。目安は4~7日ぐらい。最初は物足りなく感じると思いますが、1週間もあれば薄味の食事にも慣れてくるはずです。

塩分過多は、むくみやだるさなどを引き起こしますが、中でも注意したいのが血圧の上昇です。「何を」「どれだけ」「いつ」食べるか──。最近、注目されている時間栄養学によると、朝8時ごろの食事の塩分量が、血圧の上昇に大きく関係することが分かりました。

平均的な生活をしていると、一日のうち午後2時ごろに血圧が最も高くなり、深夜2時ごろに最も血圧が低くなるという、12時間周期のリズムが人間の体にはあると言われています。血圧が高いと行動や判断が素早くなり、物事に機敏に対応できるようになります。これは日常生活をテキパキと過ごすために必要なメカニズムなのです。

血圧が上がり始めるのは、だいたい午前8時ぐらいから。つまり、朝食の塩分量が多いとスタートラインの血圧がぐんと高くなり、そこからピークに向けて血圧がどんどん上昇していくので、日中のピーク時には予想外の血圧上昇を引き起こす恐れがあります。

朝食とともに、血圧のピーク時に最も近い昼食の食事を工夫して、賢く塩分と付き合っていきましょう。大切なのは塩分バランスを上手に取ることです。

一日の塩分摂取量は、6g前後が目安と言われています。まずは、自分が1日にどれくらいの塩分を取っているかを知ることから始めましょう。加工食品や外食に含まれる塩分量のリストをまとめましたので、参考にしてください(五訂 日本食品標準成分表より算出)。

■加工食品に含まれる塩分
・塩ます1切れ(80g)…約4.6g
・焼きちくわ1本(100g)…約2.4g
・梅干し1個(10g)…約2g
・バター大さじ1(13g)…約0.2g
・ロースハムうす切り1枚(20g)…約0.6g
・焼き豚1切れ(25g)…約0.6g
・食パン1枚(60g)…約0.8g

■外食(それぞれ1人分)に含まれるおおよその塩分量
・天ぷらそば・山かけそば・月見そば…約6g
・ざるそば…約3g
・ラーメン…約4g
・みそラーメン…約6g
・カツ丼…約4.5g
・天丼…約4g
・握りずし…約4g
・サンマの塩焼き(しょうゆはかけない)…約1.5g
・豚肉のしょうが焼き…約3g

取材・文:小松崎 毅

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プロフィール

蒲池 桂子 (かまち けいこ)

女子栄養大学教授。女子栄養大学栄養クリニック教授。管理栄養士。女子栄養大学栄養学部卒業後、東京慈恵会医科大学勤務を経て2000年、博士号(栄養学)を取得。2003年、女子栄養大学栄養クリニック主任に就任。栄養クリニック営業管理、生活習慣病栄養相談や企業向け栄養コンサルティングを行う。主な著書は「女子栄養大学栄養クリニック ダイエット物語」(メディカルトリビューン)、「糖尿病性腎症の病態に基づいた栄養管理・指導のコツ」(宇都宮一典共著:診断と治療社)、「美肌美人栄養学」(エクスナレッジ)ほか多数。