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人を組み替える

2015.01.14

脳のキレを取り戻す、ワーキングメモリーの鍛え方 7選

米山 公啓

脳に学ぶ経営戦略

効率 老化

最近、どうも脳のキレが悪くなったと感じることはないだろうか。

若い時なら、すぐに決断できたり、同時にいろいろなことができていたのに、どうも時間がかかってしまう。そんな時は、脳の記憶の重要な機能であるワーキングメモリーの機能が低下しているのかもしれない。

何も努力しなければ、年齢とともに確実にワーキングメモリーの機能は低下していく。脳のキレを保つには、ワーキングメモリーの機能を維持しておく必要があるのだ。

ワーキングメモリーとは

記憶には、今さっきというような短い時間の記憶である短期記憶と、昔のことを覚えている長期記憶があるが、ワーキングメモリーはそのどちらでもない。

ワーキングメモリーとは、何か目的を持って作業するときに使っている記憶であり、暗算でお金の計算をするときや、人と話をしているときにも使っている記憶機能である。

また、創造性のある思考をするときにもワーキングメモリーが使われる。

ワーキングメモリーの機能がしっかりしていると、幅広く、創造性ある思考が可能になる。機能が低下していると、狭い領域での思考になって、創造性ある思考ができなくなってしまう。

さらに、同時に物事を進めるときにもこれが重要で、年齢に伴って同時に物事が扱えず、一つずつでないと進められないといった場合には、このワーキングメモリーの機能が低下しているということになる。

ワーキングメモリーは前頭前野にあり、これを鍛えることが可能だと最近では考えられている。

ワーキングメモリーを鍛える方法

1)新聞の短い記事を読んで、印象に残った単語を4つ挙げてみる。
文章を読解していく能力と、言葉の記憶という同時処理を行うことが脳を鍛える。これは意外に難しいが、キーワードになる単語を列挙してみよう。

2)電車の中吊り広告を見て、そこに書かれている文章の単語を思い出してみる。
何気なく見ているだけでは脳を使ったことにならない。広告から目を離し、何が書いてあったか思い出し、そこに書かれていた印象に残った言葉を挙げてみる。

3)人と話をするとき、相手の話を記憶するように聞いてみる。
やたらと意見を言わず、まずは相手の話に集中し、そこから何かを記憶する練習を心がける。

4)カラオケで新曲を覚えて、歌詞を見ないで歌えるようにする。
いつもの歌では、いつものように歌詞を見ながら歌ってしまう。それではワーキングメモリーの刺激にならないので、歌詞を覚える練習をする。

5)文章を読んだり、音楽を聴いたりするときにも、頭の中でイメージを作り出すようにする。
文章をただ読むだけでは記憶に残りにくいので、できるだけイメージを作り出すことで、記憶しやすくすることが重要だ。

6)3つくらいの要素を記憶するようにする。
出来事すべてを記憶するのは難しい。要素がたくさんある分、記憶することは難しくなる。3つの印象に残ることをまずは記憶してみよう。

7)楽しく記憶すること
ドーパミンが出ることで、さらに脳も元気になる。例えば、趣味の園芸の本を読みながら印象に残ることを記憶していく。楽しいと思うときが重要なのだ。

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プロフィール

米山 公啓 (よねやま きみひろ)

1952年山梨県生まれ。作家、神経内科医。元聖マリアンナ医科大学第2内科助教授。現在までに280冊以上を上梓。講演会、テレビ・ラジオ出演、テレビ番組企画・監修なども行う。日本老年学会評議員、日本脳卒中学会評議員、日本ブレインヘルス協会理事。