トップページインタビューリワークプログラムの質の底上げを目指し DVD「ドラマで学ぶリワークプログラム」発売 第1回(2回連載)
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リワークプログラムの質の底上げを目指し DVD「ドラマで学ぶリワークプログラム」発売 第1回(2回連載)

2014.09.25   メディカルケア虎ノ門院長 五十嵐良雄 氏

五十嵐良雄 氏
メディカルケア虎ノ門 院長
五十嵐良雄 氏
1976 年 北海道大学医学部卒業。1976 年 埼玉医科大学精神医学教室助手。1984-85 年 イタリア・ミラノ大学、オランダ・ユトレヒト大学留学を経て1988 年 秩父中央病院理事長院長。2003年 メディカルケア虎ノ門院長。2008 年 うつ病リワーク研究会代表世話人[公 職]日本うつ病学会評議員 日本産業精神保健学会理事 日本外来臨床精神医学会常務理事 など

うつ病からの復職を支援するリワークへの取り組みが広がっている。しかし、提供されるプログラムの質にばらつきがあり、未だ統一した基準もない。実際にプログラムを導入している施設や機関では戸惑うことも多いと聞く。
そこで、スタッフや管理者を対象に、標準的なリワークプログラムを理解してもらうために、メディカルケア虎ノ門院長の五十嵐良雄氏が代表世話人を務める「うつ病リワーク研究会」ワーキングチームでは、DVD「ドラマで学ぶリワークプログラム」を作成した。

2回連載の第1回は、このDVDを制作した経緯や意図、内容などについて、五十嵐氏にお話を伺った。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班 但本結子 文責:21世紀医療フォーラム事務局長 阪田英也)


「ドラマで学ぶリワークプログラム」
●構成
うつ病リワーク研究会ワーキングチームとリワークプログラム経験者のプロデューサーが組んで作成。現場でよくある事例を基にした「ドラマパート」、リワークプログラムの基本知識と誤った対応を取りがちな状況を厳選した「レクチャーパート」で構成されている。 プログラムの標準的な実施手順を、導入期、初期、中期、後期、終了期と5期に分け、各時期に行われるべきプログラムを27項目に厳選し、その流れに沿って進行する。
●ドラマストーリーの背景と概要
ドラマパートは、気分障害の患者の苦悩、援助者らが抱える葛藤、回復のプロセスなどを理解しやすい形で映像化し、精神疾患に対する偏見の解消をめざすと共に、燃え尽きが問題となっているプログラム従事者を勇気づける内容となっている。

企画:うつ病リワーク研究会
撮影協力:メディカルケア虎ノ門
制作:五十嵐良雄(メディカルケア虎ノ門)
仕様:2枚組(上巻73分・下巻102分) ブックレット付
発売日:2014年9月1日
■日経BP書店 http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/234260.html

言葉よりも説得力がある映像で
リワークプログラムへの理解を促進

五十嵐先生は、「ドラマで学ぶリワークプログラム」というDVDを制作されましたが、その経緯についてお聞かせください。

五十嵐 私は医療関係者を対象にリワークプログラムをテーマとした講演を、毎年全国で10~20回程行っています。その中で、プログラムの歴史や内容について解説する際、言葉での説明にはどうしても限界があると感じていました。ある時から、NHKや民放など、これまでに当院を取材して放映された画像を縮めて見せると、理解度が格段に違うことをよく経験します。

やはり映像で見せる方が説得力がありますね。

五十嵐 わずか10分程度の映像ですが、人が動いているだけでもプログラムの雰囲気はわかります。ただし、それ以上の内容、例えば、集団で行う心理教育は一体どこが大事なのかは全然わからない。つまり、これまで私たちは書籍を出したり、見学してもらったり、講演をしたりしても、リワークプログラムの本当のところはなかなかわかってもらえないと考えています。そこで、理解を深めてもらうためには映像が良いだろうと思い、DVDを作り始めることにしたのです。

五十嵐先生のクリニックには、プログラムを見学に来る医療関係者も多いのですか。

五十嵐 はい。ただ、いくら医療従事者が見学するとはいえ、1~2時間見ただけで本当にわかってもらえるのかという懸念はありました。それから、映像化したもう1つの理由には、見学してもらうとしても、毎回患者さんたちの許可を取る必要があり、それも結構大変だったこともあります。

映像化を前提に検討している中で、患者さんに協力を仰がずに済むものとして、役者さんを使ったドラマというアイデアが出てきたのですが、次に、ドラマにするといっても具体的なイメージがわきませんでした。