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芸術行動療法を採り入れた リワーク・プログラムで意欲と自信を取り戻す 第2回(2回連載)

2013.10.15   取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子
文責:21世紀医療フォーラム事務局長 阪田英也

深間内文彦氏
榎本クリニック院長 深間内文彦氏
1988年 東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了。1989年 米国国立衛生研究所(NIH) 研究員。1991年 東京医科歯科大学難治疾患研究所准教授。2001年 国立大学法人筑波技術大学教授、保健管理センター長。2008年 医療法人社団榎会 榎本クリニック院長。国立大学法人 筑波技術大学 名誉教授。医学博士 精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 日本医師会認定産業医 日本外来精神医療学会副理事長

榎本クリニックのリワーク・プログラムの特徴は、芸術行動療法を採り入れていることだ。ボクシング、フットサルといったスポーツ、囲碁・将棋などのゲーム、書や絵画などの制作活動が、うつ病の回復にどのように役立つのか、同院院長の深間内文彦氏に聞いた。
(取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子 文責:21世紀医療フォーラム事務局長 阪田英也)

ライフ・ヒストリーを作成し
過去の出来事と現在の自分を客観的に評価する

他にも同クリニックでは、「快復チェックノート」という活動記録も活用している。これは、プログラムに参加した日の終わりに、食事の内容や睡眠など生活の記録と気分を書き出すことで、自分の状態を客観的に評価するものだ。最後に設けられた自由記載のメモ欄には、普段自己表現しない人も、日頃の思いや不満、希望を細かく書くようになり、記録作業が自分を表現することにつながっている。また、ここに記載された内容に対しては、スタッフがフィードバックする態勢が取られている。

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図-1 回復チェックシート(クリックすると拡大します)

もう1つ特徴的なものに「ライフ・ヒストリー」がある。これは、生まれてから現在までの間に起きた節目となるような出来事について、患者自身がどう感じているかを人生曲線として表現するものだ。出来事を曲線で結び、その線が中央の直線より上にあることを「いいこと」と評価し、逆に下であれば、「悪いこと」と評価する。過去に体験したことについて自分がどう見ているかを理解することで、自分の考え方を客観的に見る訓練となっている。