トップページリワーク医療機関に聞く芸術行動療法を採り入れた リワーク・プログラムで意欲と自信を取り戻す 第1回(2回連載)
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芸術行動療法を採り入れた リワーク・プログラムで意欲と自信を取り戻す 第1回(2回連載)

2013.10.09   取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子
文責:日経BP社21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也

深間内文彦氏
榎本クリニック院長 深間内文彦氏
1988年東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了。1989年米国国立衛生研究所(NIH) 研究員。1991年東京医科歯科大学難治疾患研究所准教授。2001年国立大学法人筑波技術大学教授、保健管理センター長。2008年医療法人社団榎会 榎本クリニック院長。国立大学法人 筑波技術大学 名誉教授。医学博士 精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 日本医師会認定産業医 日本外来精神医療学会副理事長

榎本クリニックのリワーク・プログラムの特徴は、芸術行動療法を採り入れていることだ。ボクシング、フットサルといったスポーツ、囲碁・将棋などのゲーム、書や絵画などの制作活動が、うつ病の回復にどのように役立つのか、同院院長の深間内文彦氏に聞いた。
(取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子 文責:日経BP社21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

診断が難しい非定型うつ病。
企業が求める回復レベルは、ますます高まる傾向に

榎本クリニックには、認知症の高齢者から、アルコールをはじめとする依存症、統合失調症、うつ病まで、さまざまな症状を抱えた患者が通院している。都心で交通の便も良いこともあり、うつ病の患者は、30~40代の働く世代の男性が中心だが、ここ数年の傾向として女性の患者も増えているという。

うつ病を巡る動向で近年目立つ要素として、深間内氏は非定型うつ病患者の増加を挙げた。「従来型のうつ病がはっきりした症状を示すのに対し、非定型うつは入院に至るほどの重い症状はないものの、なかなかすっきりと治りません。また、定型うつ病は、教科書的な典型症状が見られますが、非定型は不安感や焦燥感が含まれた混合型、衝動的な行動や依存欲求、不安障害などが混在しているケースが多く、特に背後にパーソナリティが関係するものもあり、病気なのか性格なのかの区別が難しい。しかも症状がくすぶり続けているために、復職はしたものの再発・再休職に至るといったように、同じパターンで崩れていくケースも多く見受けられます。むしろこの非定型が定型化しているのが最近の特徴かもしれません」。

一方、うつ病患者を抱える企業については、復職者に求める回復レベルが高まっていると指摘した。
「復職時には遅刻や欠勤がないことはもちろん、職場内での円滑なコミュニケーションを取ることができ、さらに結果を残せるレベルが必要というところもあります。また、産業医も主治医の診断書だけでなく、復職の条件としてリワーク・プログラムの受講を求めるケースが多くなっています」。