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うつ病治療に求められる一般医と精神科医の連携と、 リワークサポーター制度 第2回(2回連載)

2013.09.03   東洋英和女学院大学教授 横浜尾上クリニック院長 山田和夫氏

山田和夫氏
東洋英和女学院大学教授 横浜尾上クリニック院長 山田和夫氏

うつ病が社会問題化して久しい。特に、近年は現代型うつ病と呼ばれる新たなうつ病の対応に苦慮する企業が増えており、その背景や病気と診断するのかなど、精神科医の中でも意見は分かれるところだ。

2回連載の2回目は、精神科医と一般医の連携、非定型うつ病の治療法、うつ病からの復職などについて、東洋英和女学院大学教授であり、横浜尾上クリニック院長の山田和夫氏にお話を伺った。
(取材:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

精神科医と一般医の連携において、重要なことは何でしょうか。

山田 うつ病治療で大切なことは、患者さんを待たせないことです。特に、「死にたい」と漏らす人を1週間も2週間も待たせてはいけません。一般医から精神科の医師につなぐ場合も、すぐに患者さんが受診できる態勢を整えておくことが大切です。精神科は予約による受診が多いですが、一般医のように予約なしでもすぐに診られるようにしておけば、一般医も紹介しやすくなります。

それから、一般医が精神科医を紹介すると、患者さんの中には、「私を見捨てるのですか」と落胆する人もいます。ですから、うつ病の治療が終わった後は、最初に診た一般医に戻すなど、患者さんに見捨てられたと思わせない配慮が必要です。

もう1つ大切なことは、薬の処方です。最近は、一般医の中にも抗うつ薬を処方する人が増えてきましたが、薬の処方がうまくいかないケースも多く見受けられます。上手に処方できずに強い副作用が出ると、多くの場合、医師は抗うつ薬を処方するのをためらうようになり、代わりに抗不安薬を使ってしまいます。これは、お酒と変わらないものですが、楽にはなるため、延々と飲み続け、その結果、抗不安薬依存症になったりします。

また、服用しても症状が改善しない場合は、抗不安薬ばかりを2剤、3剤と処方し、そこに睡眠薬も出すため、結果として薬漬けということになってしまいます。

一般医には、無理をせず、抗うつ薬も少量から処方すること、吐き気が心配な場合は、胃薬も併用することなどをお願いしています。最近は副作用の少ない薬や1錠で効く薬など、一般医にも使いやすい抗うつ剤が開発されています。うつ病治療には、何カ月といった長期で臨む必要があるため、焦らずに経過を見ていただきたいと思います。