トップページインタビュー > 長い歴史を持つ富士通のメンタルヘルスケアの取り組み
インタビュー
Good Doctor NET AGING Web 宇治おうばく病院 うつ病〜こころとからだ 話してみよう うつの痛み うつ病・認知症コンソーシアム 特別協賛:シオノギ製薬 ココ朗くん

長い歴史を持つ富士通のメンタルヘルスケアの取り組み

2012.07.03  富士通 健康推進本部 メンタルヘルスサービスセンター マネージャー 臨床心理士 松山公一 氏

松山公一 氏
松山公一(まつやま・こういち)氏
富士通 健康推進本部 メンタルヘルスサービスセンター マネージャー 臨床心理士

メンタルヘルス不調者が年々増加傾向にあるなか、社会が企業に期待する役割はますます大きくなっている。だが、その期待とは裏腹に、企業の対策は現実に追い付いていないとの指摘もある。
富士通は、現在のようにメンタルヘルス不調が社会的に大きな課題として認識される以前から、メンタルヘルスケアに力を入れて取り組んできた。1966年に精神科の産業医を社内に配置し、1973年にはカウンセラー常勤体制を敷いた。そしていまでは、「メンタルヘルスサービスセンター」というメンタルヘルスケアの専門部署がある。不調を訴える社員の相談に乗るだけでなく、新入社員や管理職向けに研修を行うのが、同センターの主な役割だ。このセンターで臨床心理士を務める松山公一氏に、企業のメンタルヘルスケアの現状について聞いた。
(取材・構成:21世紀医療フォーラム取材班 萱原正嗣 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

メンタルヘルス専門部署が果たす役割とは

はじめに、「メンタルヘルスサービスセンター」の組織と役割について教えてください。

松山 「メンタルヘルスサービスセンター」は、社員の健康を管理する「健康推進本部」の一部門です。当部門には10名のカウンセラー(臨床心理士)がおり、健康推進本部の産業医や保健師、看護師、事務企画スタッフと連携を取りながら、社員のメンタルヘルスケアに取り組んでいます。

健康推進本部の母体は、戦前の1944年に結核対策の目的で設置した医務室です。メンタルヘルスケアの面では、1966年に精神科の産業医が入るようになり、1973年からカウンセラーが常勤するようになっています。それが、今の組織へとつながっています。当社は、近年のようにメンタルヘルス不調の問題が社会的に大きく認識される前から、社員の「こころの健康」に力を入れてきました。

当部門の主な役割は、社員に対する相談業務と社内研修を行なうことです。相談業務は、1人30分から1時間程度の枠で、1日5〜7名と面談しています。当社は拠点ごとに常勤ないし非常勤のカウンセラーを配置していますので、ここは主に本店所属の従業員の相談窓口です。

相談内容は人によってさまざまです。病気を抱えている人だけでなく、心理的な問題や悩みを抱えている人、眠れなくなった、ストレスを感じているなど、心身の不調を自覚して相談に来る人もいます。部下への対応の仕方について管理職の方が相談に来られることもあります。また、仕事だけではなく、家庭や個人の悩みも受け付けています。メンタルヘルス不調はさまざまな要因が重なり合って起こります。原因は何であれ、不調に陥らないようにケアするのがカウンセラーの役割です。