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ウェブサービスを通して、うつ病ケアの環を世界に広げたい

2012.03.06   うつ病回復支援サービス『U2plus』代表 東藤泰宏 氏

東藤泰宏 氏
東藤泰宏(とうどう・やすひろ)氏
1981年、神奈川県生まれ、2004年青山学院大学国際政治経済学部中退。携帯サイト運営会社勤務中にうつ病を発症。約1年半の療養期間を経て仕事に復帰。2011年、ビジネスプランコンテスト優勝を機に株式会社U2plusを創業、代表取締役を務める。

自らが「うつ病」で苦しんだ。だからこそ、同じ病に悩む人を何とか救いたい。そんな思いを込めて立ち上げられたのが、認知行動療法のプログラムをネット上で利用できる会員制のウェブサービス『U2plus』である。その目的は、できる限り早い時期から「うつ」をケアして重症化を防ぐこと。認知行動療法の理論に基づき、専門家による監修も受けたプログラムは、軽度から中度までの「うつ」に悩む多く人の福音となる可能性を秘めている。
(取材:21世紀医療フォーラム取材班 竹林篤実 文責:日経BP社日経BPnet編集プロデューサー 阪田英也)

自分の考え方を変える、そのための練習ができる

まず、『U2plus』のサービス概要を教えてください。

東藤 ウェブを使い、認知行動療法をできるサービスです。認知行動療法は、うつ病や不安障害などの治療法として米国で開発され、日本でも2010年の診療報酬改定で保険点数化されました。一言でいえば「ものの見方や考え方を変え、現実を客観的に捉えることで、気持ちを切り替える」治療法ですが、これをウェブサービスとして提供しています。好きなときに、好きな場所で、自分でできることが、大きなメリットです。

サービスは会員制で、無料版と有料版があります。有料版では、カウンセラーにアドバイスを求めることもできます。また、自分の考えをサイトに書きこむと、その内容について誰かが「いいね!」や「よくわかる!」と反応してくれる。こうしたソーシャルメディア機能の活用がサービスの特徴です。

有料会員になると、どのようなプログラムを使えるのでしょうか。

東藤 プログラムは「FunCan」「U2サイクル」「コラム」の3つの機能で構成されています。「FunCan」は、日々の楽しかったこと、自分ができたことを記録していく場所です。身の回りに起こった良いことを探して書きこむことで、気分を良くすることができます。

「U2サイクル」は、自分の落ち込みパターンに気づき、行動を変える機能です。具体的にはサイトに用意された質問に答えることで、自分に合った認知行動療法のモデルを作っていきます。そして、認知行動療法の考え方がもっとも強く反映されているのが「コラム」機能です。何か嫌なことがあったときに、まず、そのことに対する自分の考え方を記載します。その上で、別の考え方や受け止め方を自分で探して書き込みます。自分1人では他の考え方が見つからないときに、セラピストにアドバイスを求めることができます。

まさに認知行動療法そのものですね。

東藤 プログラム作成では、臨床心理士で認知行動療法の専門家でもある千葉大学の小堀修先生に監修してもらいました。その上でテスト版をモニターに使ってもらい、徹底的にブラッシュアップしています。海外にも似たようなサービスがありますが、ソーシャルメディア的な機能を取り入れているのが『U2plus』の強みです。

現在、約30人のカウンセラーに協力していただいています。今後の展開としては、ユーザーが別のユーザーにアドバイスすることも考えています。認知行動療法の目的は、考え方の是非を問うことではなく、自分の「考え方を広げる」ことです。自分の書き込みに対して寄せられた、いろいろな回答を見て、自分の考えを見直すことが良い訓練になるはずです。

図-1 U2plusのトップページ
図-1 U2plusのトップページ (クリックすると拡大します)