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やさしい心理学から学ぶストレスマネジメント実践法|東日本大震災復興企画~災害後の従業員メンタルサポート~

2011.05.31   2011.05.31 医学博士・心理カウンセラー/株式会社 エム・エイチ・アイ代表 水木さとみ

かつて経験したことのない巨大震災、それに伴う様々な災害に誰もがその対応に戸惑います。大変な時期ではありますが、社員の方々が一日でも早く元気を取り戻して頂けることを願ってメンタルサポートについてお伝えさせて頂きます。

なぜ、メンタルサポートが必要なのか?

震災の被害にあった方々の身体的疲労・精神的疲労は想像を超えるものであります。辛い状況の中、免疫力低下から様々な疾患を招くことも少なくありません。喪失体験や疾患もつ患者さんへのメンタルサポートの有効性は、多くの学者によって実証されてきました。メンタルサポートは精神的負担を軽減するばかりではなく、付随する身体的疾患を招かないためにもその重要性は求められています。

「大切な社員を救うために周りの人ができること!」――ここでは、心理の専門家による支援ではなく、家族であったり、職場の仲間であったり、友人であったりと、ごく一般の人ができるメンタルサポートについてお伝えしていきたいと思います。

社員の変化に気づいていますか?

メンタルサポートをしていくにあたって、まずは社員の様子がいつもと変わっていないかどうかに目を配ることが重要です。いつもの社員の状態を基準とし、災害前の状態と今の状態と比べ、その違いに気づいてあげることが大切です。例えば、

いつも行動的な社員がボーッとしていることが増えてはいないでしょうか?
逆に、いつもより多弁でテンションが上がっている感じはないでしょうか?
あるいは、表情がいつもより元気がない感じがしないでしょうか?

話しかけても反応がいつもより鈍いなど、いつもの社員の様子を基準に大きな変化があるか否かに注目します。

気になる社員には個別面談を試みましょう。

社員への支援!個別面談法

1)話しやすい環境を整える
面談にあたって、社員には心理的安心(この人に話すと安心できる)と心理的安全(このことを話しても安全である)を約束しましょう。

社員によっては、「こんなことを話してしまうと弱い人間だと思われないだろうか?」「みんなが辛いのに我慢できない自分は情けないのでは?」などと、話すことに抵抗を示し心理的防衛がはたらくことがあります。

温かい気持ちで、社員の話のすべてを受け入れ、耳を傾け、共感的理解の姿勢を示すことでこの問題は解消します。

2)面談にあたっての配慮と注意点
面談の際、直ぐに核心に触れることは避けましょう。

社員は緊張していますので、話しやすい雰囲気をつくることが必要です。「気分はどうかね?」「夜は眠れているかな?」といった日常的な何気ない内容から段階的に進めていくことをお勧めします。

ただし、「話す」ことを通して、相手と恐怖体験を共有し理解し合えることでストレスを和らげることができる半面、聴く側の過剰な質問は社員に無理に話させてしまい、かえって恐怖体験を再現してしまうことがあります。十分な配慮と注意が必要です。