トップページコラムメンタルヘルスケアの現場からストレスの積み重ねが心のダメージに
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ストレスの積み重ねが心のダメージに

Good Doctor NET 2009. 4. 17 掲載記事より

2009.04.17   大西秀樹

 皆様方、忙しい日常に身を置いていることと思います。

 満員電車に揺られ、職場に着いたら山のような書類。今日1日で終わるのかと思いながら仕事を始めると、予想外の電話対応。予定の仕事が終わらない・・。

 昼ごはんもままならず仕事をすると会議の時間。いつもながらの業績報告。業績で上司にはっぱをかけられる。いつもながらの無理な注文。途方にくれるともう夜八時・・・。

 残った仕事を何とか仕上げ、終電乗り継ぎ、家に帰ると皆寝ており食事もない・・・・。

 翌日も同じことの繰り返し。仕事量を減らそうと思っても、みんな自分の仕事に苦しんでいる。仕事を渡す人がそもそもいない。もう辞めてしまいたい・・。

 このようなことは今まで何回も経験してきたと思います。出社してからの一つひとつのことが、心と身体に深く影響を及ぼすことばかりです。

 この一つひとつがストレスの典型です。ストレスとは、心と身体に対して影響を及ぼすもの(これをストレッサーと言います)によって引き起こされた心身の状態をいいます。

 いま挙げたように、過重な仕事、評価が認められないこと、人間関係の複雑さ、先行き不透明感等、身の回りには多くのストレッサーがあり、私たちは多数のストレッサーに囲まれて生活をしているといっても、言い過ぎではありません。また、そのストレッサーは簡単に取り去れるものでもありません。

 すべてのストレスが悪いわけではありません。たとえば、適度な仕事は、責任感、充実感、向上心などを生み、作業能率を向上させ、心身を安定させるのに役立ちます。

 しかし、最初に挙げたようなストレスはよい性質のものではありません。このような状態が毎日のように続いてくると、心身ともに疲弊することから、仕事の能率は低下し、意欲も下がってゆきます。

 影響は仕事以外の面にも及びます。忙しい生活は余裕を無くし、良好なコミュニケーションが取れなくなるなど、対人関係面に影響を及ぼします。身体面では、血圧が高まったり、睡眠不足に悩まされたり、場合によっては胃潰瘍や円形脱毛ができる場合もあります。

 精神面では、先々の不透明さから不安感が高まったり、気分が滅入ってきたりします。これがひどくなってくると、うつ病などの精神疾患を発症する場合もあります。

 私たちはストレスの元となる多くの要因に囲まれて暮らしているといっても過言ではありません。そして、多くのストレスの要因となるものは容易に取り去ることはできないものばかりです。ですから、ストレスを解消する手段を持つことが、この社会で生きてゆくために身に着けなければならない技能のひとつなのかもしれません。