2月24日のイタリア総選挙で、緊縮財政政策を支持する中道左派が上院で過半数を維持できなかったことから、欧州金融危機が再燃、円はユーロに対して大幅に値上がりした。秋にはドイツでも総選挙がある。2013年の欧州経済は緊縮財政の影響もあり、低成長が見込まれることから、欧州の金融危機は続きそうだ。

 回復途上にある世界経済で牽引役とされているのが米国と中国だ。

 米国ではQE3(量的緩和第3弾)の影響もあり、NYダウが史上最高値を目前にしている。不動産市況や住宅着工の回復など景気の上向きを感じさせるシグナルも相次いでいる。

 一方、心配なのが中国だ。それも経済だけではない。国全体を支えるシステムが大きな矛盾を抱えており、先行きに不安を感じさせるのだ。

 中国政府が1月に発表した2012年第4四半期の成長率は前年同期比7.8%で久々に上向いた。そのGDP統計そのものがあてにならないとの見方もある。中国では地方自治体がそれぞれGDPを集計する。地方幹部が自らの出世のためにお化粧するとの見方もあり、公式統計とはいえ信用できないからだ。
  「習近平はババを引く?」

 総書記に就任したばかりの習近平氏は積極財政で成長維持に力を注いでいる。痛みを伴う改革は後回しにして政権基盤を固める作戦だ。国民には庶民派をアピールする一方で言論規制は強化しているが、都市部と農村部の所得格差拡大など社会を不安定にする問題を解決しなければ、いくら言論規制をしても解決にはつながらない。
  改革より成長、積極財政継続へ

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