石田 淳
株式会社ウィルPMインターナショナル 代表取締役社長兼最高経営責任者

 経営者や上級管理職の人たちと話をすると、その企業規模に関係なく聞かれるのが、「新規事業をつくれるような人材を育成したい」という声です。

 これから国内の人口は、減少の一途を辿ります。顧客が減るのですから、既存の商品やサービスを繰り返し提供しているだけでは業績悪化は目に見えています。たとえ今は順調であっても、5年後、10年後を考えたときに怖くてたまらないと彼らは訴えるのです。

 しかし、時代のニーズを先取りした新規事業をつくれるような人材を育成するのは簡単ではありません。人材育成はすぐに結果が出るものではなく、5年くらいの長期計画が必要になります。

 具体的には、会社の目標に沿った中で、その人の将来的な目標を設定させ、さまざまな成長機会を与えていかなくてはなりません。今の仕事には直接寄与しないビジネス研修を受けさせたり、海外に送り出すといった必要も出てきます。しかも、そうしたことを長期にわたって繰り返していかねばなりません。つまり、会社はかなりのコストを強いられるのです。

 このとき、成長機会を与えられた人間のセルフマネジメント力が非常に重要になってきます。なかなか結果につながらない中で、長期にわたって、会社の目標と自分の目標を見失わずに成長を遂げていくことは、セルフマネジメント力の低い人間には無理です。

 成長を遂げてくれなくては、会社が支払ったコストはすべて水泡に帰します。もちろん、本人にとっても、時間という財産をムダにすることになります。

 だから、企業のためにも本人のためにも、若い世代がセルフマネジメント力をつけていくことが喫緊の課題となっているのです。