佐藤 雄一郎
学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター長

 今回は、「通信研修に関する実態調査(2012年度版)」をもとに、対象者必須受講(指名受講型)のうち、企業・組織の人事制度・教育制度に連動した活用形態の詳細についてご紹介いたします。今回取り上げる活用形態は、昇進・昇格連動型、コンピテンシー・職能資格連動型、ポイント制連動型です。

昇進・昇格連動型の活用実態

改めて、昇進・昇格連動型は、以下のように定義づけられます。

「昇進・昇格連動型」・・・昇進・昇格の要件として、昇進・昇格前後に学ばせたい知識やスキルを習得させるために通信研修を活用する形態

 導入割合は以下の通りです。

 次に、昇進・昇格連動型を導入している場合における具体的な導入内容をお尋ねしました。設問は以下の通りです。

  1. 中堅社員層の昇格要件として活用している
  2. リーダー層(係長・主任など)への昇進・昇格要件として活用している
  3. 管理者層(課長・課長代理など)への昇進・昇格要件として活用している
  4. 上級管理者層(部長・部長代理・次長など)への昇進・昇格要件として活用している
  5. 経営幹部層(役員など)への登用要件として活用している

 導入内容については以下の通りです。

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 昇進・昇格連動型の導入割合は、3割強。導入内容に関しては、中堅社員・リーダー層が8割前後の活用状況で、管理者層クラスにも7割以上活用されています。特に中堅~管理者に至る幅広い階層で、階層別教育の一環として昇進・昇格連動型が活用されていることが伺えます。

 次に、これまでの設問に関して、属性ごとにクロス集計を行いました。

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 クロス集計結果からは、中堅社員層・リーダー層に関しては、500~999人規模で導入割合が高く、管理職層以上では5000人以上規模が高いことが特徴的です。特に中堅社員層・リーダー層で500~999人規模の導入割合が高いことから、比較的中堅規模の企業の階層別教育の一環として通信研修をうまく取り込んで活用しているのではないかと推察されます。5000人以上規模の大企業では、管理者層以上の上位の役職者への育成機会が充実していることが特徴的です。

 昇進・昇格連動型通信研修の企業事例について下記サイトをご覧ください。
http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/8484 http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/9051