監修:吉岡太郎
株式会社エイチ・アール・ディー研究所 取締役

 2月28日に、日経ビジネスセミナー「人材開発のプロ養成講座2013年」を開催しました。

 ヒューマンキャピタル Onlineでは、直前インタビューとして事例の一部をご紹介しておりましたが、続きとなる後半のインタビューをお届けします。

 第2回では、「リーダーの一歩一歩が会社を変える」にご登壇いただいた富士電機の那須敏幸氏と川田直幸氏に、200人のリーダーが変革に向けた第一歩を踏み出す研修についてお伺いしました。こちらの記事の続きとなります。今回も、インタビューおよび執筆は、監修者である私、吉岡太郎が自らインタビューおよび執筆を担当しました。

面識のない、職場も職種も違うメンバーでチームを構成

那須:これは階層別研修ではないのですが、選抜研修ではその要素をふんだんに入れていて、とにかく行動するということを推奨する。何の気無しにちょっと「聞かせてください」とアポを取った相手が、実はいくつも工場を切り盛りする社長さんで、富士電機のことをよく知っていた。そして、いろいろ意見を聞かせてくれた。そんなことから、「富士電機のマーケットでのポジション」や「強み/弱み」、また「マーケットのニーズ」なんかを肌で感じてくることがよくあります。単にインターネット上の情報や調査機関の市場レポートを読むのとは全く異なる学びなわけです。ただ、それは10カ月に渡る、今で言う「アクションラーニング」型の研修になりますが。

吉岡:選抜研修では、そういう学びを取り入れやすいですね。

那須:試行錯誤しながら進めてきましたが、『経験から学ぶ』という大切さについて確信を持てるまでになった。次は、3日間の階層別研修でもできるのではないか、という発想です。

吉岡:たった3日間という短時間で、オール富士電機から集まる。それまで面識のない、職場も職種も違うメンバーで「経験学習」ですか。そんなこと、聞いたことありませんよ。

那須:聞いたことのある、上手くいくと分かっているものをやるなら、「変革」とは言えませんよね。受講者に昨日の自分とは違う「行動」を求めるわけですから、能力開発センターだってチャレンジしないと。

吉岡:とかく「変革」とか「チャレンジ」と言うと、受講者にはそれを求めるのに、企画部門は「言うは易し、行うは難し」で旧態然としている。よくあることですが、富士電機の能力開発センターは常に挑戦者なんですね。

那須:毎回が試行錯誤、とも言いますが…。