監修:倉重英樹
株式会社シグマクシス 代表取締役会長
ビジネスプロセス革新協議会(BPIA) 会長

 第4回目のテーマはプロフェッショナル人事制度について。活き活きと社員が働くためには、最も重要な制度といっても過言ではない。というのも成果や報酬などについて、 非常に満足している人は少ないからだ。正しい評価、育成をするには、まず社員一人ひとりの能力を見える化する必要がある。では、どうすればそれが可能なのか。シグマクシスのプロフェッショナル人事制度について、シグマクシスパートナーの林展宏氏が解説した。林氏の講演は以下のとおり。

新しい価値を創造するためには人事制度を見直そう

 今回は、シグマクシスが実践しているプロフェッショナルを育て活かすための人事制度のキーポイント、「人財」言い換えるならば「能力」の可視化について説明したい。

 シグマクシスでは、お客様の様々な課題を解決し会社全体のパフォーマンスを向上させ、企業の成長を支援するために多様な能力を結集し、新しな価値を創造していくことが求められている。そのためには、多様な能力が価値を生み出すために重要であることを大前提とし、多様な能力を持つプロフェッショナルたちがコラボレーションできる「プロフェッショナル&コラボレーション」のワーク環境を提供することが必然となってくる。それには、「プロジェクト型組織」(第2回で説明)や「モバイル環境」(第3回で説明)が重要な要素となる。こうした、「いつでも、どこでも、だれとでも」価値創造ができる環境の中で、人事制度はどうあるべきかが問われてくるのである。

 現在の多くの日本企業は今でも、社員の成長は社内における役職やポストが上がっていくこととほぼイコールとなっている。しかし、それは社内でしか通用しない価値である。ひとたび社外に放り出された時に問われるのは、どういったことがどのレベルで出来る人財なのかということ。つまり社内での役職レベルが人財価値基準とされている人事評価制度は、プロフェッショナルの世界においては何ら意味を持たない。プロフェッショナルの世界においては、どういう能力をどのレベルで保持しているかが重要であり、それは個社における役職、肩書とは全く別物なのである。

 多様な能力の結集は、企業にとっても多様な価値観、多様な市場ニーズに対応していくために重要である。また、社員一人ひとりにとっても、終身雇用制が崩れ、企業もその存続が絶対ではないという現在、自身のプロフェッショナルとして身につけるべき「能力」の重要性は高まっている。

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