入江倫成
株式会社エイチ・アール・ディー研究所 取締役

 この連載は2011年10月28日に実施した「人材開発のプロ養成講座」の内容を「登壇者への振り返りインタビュー」という形式でお伝えいたします。当日ご参加された方は「プレゼン内容の振り返り」に、業務都合で出席が難しかった方へは「当日のプレゼン内容の概要把握」を目的としてお読み頂ければと思います。

 第3回目の今回は、「忙しい現場を巻き込むために必要な人材開発担当としての心構え」をテーマにプレゼンをして頂きました、シスコシステムズ合同会社LDSG(*)マネージャの高橋史子さんにお話をお伺いいたします。

*Learning and Development Solutions Groupの略

「現場を巻き込むこと」への前向きな心構えが大切

入江:プレゼンテーションのタイトルは「忙しい現場を巻き込むために必要な人材開発担当としての心構え」でした。このタイトルにはどんな意図を込めていらっしゃいますか?

高橋:「心構え」という点に私の言いたいことが凝縮されています。現場は顧客対応で忙しく、人材開発部門の意図通りに動いてくれないことや意見を聞く耳さえ持ってくれないということも多いと思います。しかし、そこで諦めてしまっては私たちが存在する意味が無くなります。どんな状況であっても、会社として必要な人材開発施策を前に進めるために、現場を巻き込めるかどうかが私たちの腕の見せ所です。その際、スキルやテクニックも必要ですが、そもそも「現場を巻き込む」ということに対してポジティブな心構えを持つことが重要だと思っています。

入江:高橋さんは初めから現場を巻き込むことに対してそういう心構えを持っていたのですか?

高橋:私も最初は失敗ばかりで、どうすれば現場の人のメリットになって喜んでもらえるようになるのだろうかと、試行錯誤を繰り返してきました。その中で分かったことが二つありました(図1)。一つは先ほど申し上げた「心構え」の問題です。もう一つは現場を巻き込めるような仕組みが作れているかどうか。言い換えると「仕事の進め方」の問題です。当日はその二点に絞ってお話をさせて頂きました。

入江:では当日のプレゼンを振り返りながら、その辺りの事をお聞きしていきたいと思います。

シスコシステムズ合同会社
高橋史子(たかはし・ふみこ)
LDSGマネージャ
慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、米国系IT企業で人事採用業務・法人営業・営業職向け教育等を担当。2000年にシスコシステムズ合同会社入社し、教育部で社員教育の企画を担当。2008年より現職。プレーイングマネージャとしてマネジメント業務と同時に現場のニーズに即した研修を提供すべく複数の人材育成プロジェクトを担当。社内のクラシック音楽鑑賞サークルの取りまとめ役も務め、公私ともに人脈づくりに励んでいる。