渕野康一
東洋学園大学 現代経営学部 客員教授

 前回に引き続いて、人生も仕事も面白くする「面白主義」を実践する「面白まじめリーダー」の行動特性のひとつ、「あたきび」(温かく厳しく)の実践について解説します。 今回は「あたきび」と「面白まじめ」の関係を上手に活かす実践方法をご紹介しますので、「かんかん」(まず感じて次に考える)してみましょう。

「あたきび」は「面白まじめ」と交差する

(1)「温かい」は「面白まじめ」につながる

 「あたきび」の「温かい」イメージは、「面白まじめ」の「面白い」イメージにつながります。温かい人は愛情やユーモアがあり、気軽に話しかけられます。温かい人は人間味があって、話題も面白いことが多いのです。

 「温かい」も「面白い」も人間性や主体性、信頼関係がベースにあります。例えば、温かい人は決して押し付けたり強制したりしません。相手を無視して押し付けると、相手は「やらされ感」を持ってしまいます。それでは、決して面白くなりません。温かい人は相手の気持ちや立場を尊重し、「やるぞ!感」に訴えかけるのです。これが「あたおも」(温かくて面白い)です。

 「あたきび」の「温かい」イメージは、「面白まじめ」の「まじめ」イメージともつながります。温かい人は誠実です。自分に対して謙虚です。自分にも相手に対しても真摯です。これらは「まじめ」の特質と重なります。

 「面白まじめ」とは「面白いことをまじめにする」、あるいは「まじめなことを面白くする」ことが基本です。この「面白まじめ」という行動特性の土台(基盤)は「まじめ」です。根(根本)がまじめでないと、何事も本当には面白くはなりません。「面白半分」にやると相手を傷つける場合だってあるのです。これが「あたまじ」(温かくてまじめ)です。