入江倫成
株式会社 IPイノベーションズ ビジネス ディベロップメント パートナー

 今回は、日本電気株式会社(以降NEC) ITサービス企画本部で人材開発グループマネージャーとしてご活躍されている高橋伸子様にお話をお伺いしました。

 ご存知の方も多いと思いますが、NECは1977年に“C&C(Computer& Communication)=コンピューターシステムと通信ネットワークの融合ソリューション”を新機軸として打ち出し、業界全体をリードしてきた企業です。近年では、経営システム改革を行い、同社の企業理念にもとづいて実現したい社会像・企業像をまとめたNECグループビジョン2017「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー」実現に向けて事業を推進しています。高橋さんの所属されているITサービスビジネスユニットは、コンサルティングからシステム構築、運用・保守、アウトソーシングまでの一貫したITサービスを提供することをミッションとし、今後のNECのビジネスを牽引する重要な役割を担っています。

社員に根本的なスキルチェンジが求められるビジネス変化

入江:最近のNECのビジネスの変化、特にICT領域に関するビジネスの変化に関して、どのようにお感じになっていますか?

高橋:NECに入社した当初、私は営業支援的なポジションでした。汎用コンピュータを販売する営業担当者を、教育という立場で支援していました。振り返ってみますと当時は、新しく製品を導入いただくことで何ができるのか、xx社の製品とNECの製品の機能差は何なのかなど、製品単位での商談がほとんどだったと記憶しています。営業やエンジニアが当社の製品知識を多く持った上で、お客様の問題解決をするために最適なNECの製品を提案するという、現在とは様々な面でビジネスが成立する前提条件が異なっていたように思えます。最近ではご存知の通り、お客様の戦略を理解したうえでICTソリューション/サービスを提案することが求められており、以前のように製品を軸に営業提案をすることは少なってきています。「ICTが自社ビジネスにどのように貢献するか」ということにお客様ニーズが変化していますから、コンサルティングを含めたサービス提供という領域にNECとしても軸足を移しています。

入江:そういったビジネスの変化は「人材開発」という領域にどんな影響を及ぼしているとお考えですか?

高橋:「ビジネスのサービス化」は、社員、特にフロントでお客様に接する営業やエンジニア、コンサルタントにとって根本的なスキル転換が求められていると思っています。シンプルに言えば、これまでは技術知識と製品知識をベースに仕事は進められましたが、今はそれらに加えてお客様のビジネスを深く理解する必要があります。また、お客様のこれからの事業展開に必要なビジネスコンサルティングやビジネス全体の流れを見据えたICTを設計する能力が求められます。期待されている能力・ノウハウをもって現場で仕事を進められる人材を育成することが、人材開発をミッションとする私にとっては急務となっています。「クラウドビジネス」を推進できるエンジニアのビジネスプロセスを俯瞰すると、実に様々な能力が必要になっていることが分かります。

日本電気株式会社
高橋伸子(たかはし・のぶこ)氏
ITサービス企画本部グループマネージャー兼人事部人材開発マネージャー
汎用コンピュータ/SW生産技術関連教育企画を通したそれらの拡販企画、推進を経験後、教育SI営業、販売促進を経て、現在はNECグループの人材戦略企画、推進を担当