桐生 純子
Feel Communication 代表取締役

 社内の人間関係作りやお客様とのコミュニケーションの質を向上させるためのコミュニケーショントレーニング研修を実施する際には、ご担当の方に必ずお時間をとっていただき“心合わせ”(いわゆる打ち合わせ)を大切にさせていただいています。このことは以前にも書きましたので、おさらいとして「研修を気持ちよく受けてもらうには」(http://www.nikkeibp.co.jp/article/hco/20101101/250378/)をお読みください。

今起こっている現場の問題が見えていますか

 さて、ある企業様での研修を行う前の“心合わせ”の時間でのことです。

Aさん:「とにかく大切なのは社内のコミュニケーションだと思うんです。一人ひとりがもっと心を開いてくれて、積極的にコミュニケーションをとってくれたら、もっとお互いに良い方向に向かえると思うんですけどね・・・。どうにかそこを変えていきたいので、よろしくお願いします」
桐生:「そうですね。ところで、具体的に今、現場ではどのような問題が起こっているのかを教えていただけますか?」
Aさん:「特に大きな問題があると言うよりも・・・」
桐生:「今回なぜコミュニケーショントレーニングをなさろうと思ったのですか?」
Aさん:「仕事にはコミュニケーション能力が大切だと思うからです」

 確かにその通りです。

 ところが、せっかく現状改善をしようとお考えになり研修を計画しているのに、ご依頼の時点で「今起こっている現場の具体的な問題が詳細に見えていない」と言うことが時々あります。目指す場所が曖昧だと「研修を行うこと」がメインになってしまって、提供される側(研修参加者)も第三者的な参加の仕方になってしまうものです。

 「時間はこれくらいで内容は講師にお任せ」「結果が出るかは講師の力量次第」と一方的に「ボク頼む人、あなた頑張る人」みたいに考えている方も中にはおられます。本当にいるんです、そういう方が。まったくホントに困ったことです。